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JAの活動:今さら聞けない営農情報

土壌改良材(7)アヅミン【今さら聞けない営農情報】第226回2023年11月25日

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みどりの食料システム法が施行され、国内資源を活用した持続型農業への転換が求められ、特に有機質資材の活用に期待が高まっています。いうまでもなく、作物が育つためには、光、温度、水、空気の他、土壌から栄養素を吸収する必要があります。この栄養を供給する土壌の良し悪しが、農作物の品質や収量を左右しますので、作物の生育に適した土づくりが必要になります。

そのためには、土壌診断を実施して土壌の状態を正確に把握した上で、栄養素の過不足を調整したり、土壌の物理性や化学性、生物性の改善作業を行う必要があります。その土づくりで大きな力を発揮するのが土壌改良資材ですが、その使用目的は、土壌の物理性改善、生物性改善、化学性改善の改善が主なもので、本稿では、現在土づくり肥料の特性や使い方を紹介しています。

今回はアヅミンです。

アヅミンは、植物が枯れた後に残った植物体が石炭化した亜炭を原料にしています。この亜炭を硝酸で酸化分解すると腐植酸ができます。この腐植酸に軽焼マグネシアといったマグネシウム含有物を反応させて造粒、乾燥してつくります。植物の生育に必要な腐植を多く含んでおり、腐植の不足を補うことができる優れた肥料として使用されています。

アヅミンの地力増強効果は、①少量のアヅミンで腐植酸の必要量を補給することができ地力を向上させる、②微生物の栄養となるものを多く含み土壌微生物の働きを活発にする、③石灰との併用で園地土壌の改良に役立つ、④土壌の団粒化を促進するので通気性、保水性を高める、⑤土壌の緩衝能を高めることでpHの急激な変化を抑制し、土壌の酸性化を防ぎ、施設栽培や野菜畑の濃度障害を軽減する といったものがあります。

アヅミンは、肥料としての効果も優れており、施用されたリン酸が土壌に固定されるのを抑制し、加えて、不溶化リン酸が可溶化するのを促すことで、リン酸の肥効を高めることができます。加えて、陽イオン交換容量が大きいため、土壌の保肥力を高めて肥料成分の流亡を防ぐことができますし、アヅミンに含まれるマグネシウムは作物に利用されやすく、光合成を促進して健全な生育を促します。また、根の伸長を促し、細根量を増加させて根貼りをよくするなど、根の活力を高めて養分吸収を促すことができます。

このように、アヅミンは、土壌改良材・土づくり肥料として申し分のない性質を有しています。

◇  ◇

本コラムに関連して、ご質問や取り上げてほしいテーマなどがございましたら、コラム・シリーズ名を添えてお問い合わせフォーム(https://www.jacom.or.jp/contact/)よりご連絡ください。

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