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JAの活動:米価高騰 今こそ果たす農協の役割を考える

【米価高騰・今こそ果たす農協の役割】夢を語れる農業 必ず  JA秋田中央会会長・小松忠彦氏2025年10月1日

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米価高騰騒ぎ真っ最中の9月初旬、小泉進次郎農相と面会したJA秋田中央会会長の小松忠彦氏。現場の思いを伝えたかったという小松氏に「今こそ果たす農協の役割」を寄稿してもらった。

JA秋田中央会会長・小松忠彦氏JA秋田中央会会長・小松忠彦氏

小泉農水大臣との面談

9月4日、小泉農水大臣と農水省大臣応接室で面会させていただいた。

事のいきさつは、「過去のJA解体論をまだお持ちならば、早く大臣をおやめになって頂きたい。」と発言した事が、某誌に「早く辞めて頂きたい」の部分だけが切り抜きされ、掲載されたからである。

迂闊(うかつ)とはこの事かと思ったが、農水大臣から全国農業者農政運動政治連盟を通じて県中央会へ再面談の要請があり、受けたものだ。

消費者に向けた小売り米価を下げるための発言ばかりで、生産者サイドへの発言がなく、それに対する不安や憤りを多くの生産者やJA仲間から頂いており、改善していただきたいとの思いを伝えなければならない。

小泉農水大臣は、開口一番に「辞任要求書なるものはお持ちになっていないでしょうね」と、言わんとすることは理解しているとばかりに先手を打たれてしまった。自分の目つきが相当悪かったのかもしれない。

高騰する米価は、輸入米や他の食材への切り替えが進み、国産米離れが起こっている。少し高すぎる。買い求めやすい価格になるべきから始まり、主食用米の生産量が増大し、価格下落となれば高齢化した生産者は、確実に離農する。秋田県でも、基幹的農業従事者が10年後にはいなくなってしまう試算があり、備蓄米の上限枠にこだわらない再生産可能な価格を維持するための備蓄米の機動的な運用や地域計画にある農地の集約的利用を実現するため、現場を熟知する農協をも活用し、地域内の農業者同士の協議を行う事など、生消両者への適正価格の形成のためにも、農業の現場を進化させなければならない。農協にも、その役割を持たせてほしいと伝えた。

常に現場目線を持つこと

令和の米騒動は、人災による米不足が要因である。平成5(1993)年の米騒動は、大冷害という自然災害によるものであったが、今回は、確かに高温障害という気象変動はあるにしろ、需要が毎年10万トン減少する前提であるがゆえに、米不足が起こったもの。今年の主食用米の需要見通しが、昨年の見通しから最大38万トン増の試算となった。

また、作況指数の収量は1.7ミリ網目以上であるが、生産現場は1.9ミリ以上を収量としており、現場との相違も騒動の要因となっている。作況指数を廃止し、過去5年間の最多と最少を除く3年の平均収量と今年の収量との割合指数に変更することが決まった。

常に、現場に寄り添う対応が、農協の重要な役割の一つである。

米増産ではなく、米作り人を増強するために取り組むこと

大離農時代が始まると小泉農水大臣がいう通り、担い手減少は進む。

そのため、大規模区画整備やスマート農業に取り組み、需要に応じた増産を行うとするが、この取り組みが拡大すればするほど、農業の担い手の減少を促進する事に成り兼ねないのではないか。農業には、単なる食料生産だけでなく、地域独自の農村文化を育んできた歴史があり、これを守る事が出来なくなってしまわないか。効率化とともに就農者を増やす成長戦略がより重要ではないか。

農協は、就農の機会を提供する米以外の研修施設の設置や就農育成支援を行い、多様な担い手を創り出すことを担う役割がある。

また、農業の担い手不足を農業者個々の課題とするのではなく、農協組織の協働の力を発揮して、農業者同士が連携し、担い手を創出し、地域を守っていく意識を後押しする役割がある。

夢を語り合える生産現場を創り出すこと

今こそ果たす農協の役割は、この一言ではないだろうか。

農業所得の増大化は大事ではあるが、それだけが農協の役割ではないはずだ。吉田松陰の言葉に夢なき者に成功なしの言葉がある様に、農業者が夢を語り合える生産現場を創り出すことが大事であり、そうでなければ新たな担い手を創り出すことはできないだろう。

例えば、今、話題の節水型乾田直播(は)の生産技術は、地球温室効果ガスの発生を緩和する効果と汎用型機械で大豆や麦、ソバを播種すれば、さらなるコスト低減化による収益アップと労働力の省力化による余裕のある労働力配分など、次世代に魅力ある現場を創り出す可能性がある。

新たな挑戦が、夢を抱かせるものとならないか。そのためには、自らが、今まで以上に、現場や人を大事に考え、寄り添い、夢を語り合える場を醸し出す農協である事が求められている。

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