JAの活動:年頭あいさつ2018
雨宮 勇 氏(全国厚生農業協同組合連合会 経営管理委員会会長)2018年1月1日
「2025プラン」実現へ邁進
平成30年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
JA組合員そして地域住民の皆様方には、日頃よりJA厚生事業にご理解とご協力を賜り厚く御礼を申し上げます。
JA厚生連は全国33の厚生連において107の病院、66の診療所を拠点に地域医療を担っております。特に、平成28年度は、2万3381件の分娩を取り扱い、76万2000人の救急患者(うち救急車での搬送者数19万4000人)に対応しました。また延べ310万人の方々に健康診断を実施しております。
JA厚生事業を取り巻く環境は、度重なる診療報酬の引き下げや医師の地域偏在、診療科偏在の深刻化、さらには消費税率8%の引き上げによる影響などで、依然として厳しい状況に置かれております。
こうした中、平成30年度は、第8次3ヵ年計画の最終年度にあたり、計画達成に向けた取り組みを進めてまいります。
第一は「2025年に向けたサービス提供体制構築」です。医療計画の一部として策定された地域医療構想の実現に向け、将来の医療機能等を記載した「公的医療機関等2025プラン」への対応と併せて、県の地域医療構想調整会議等へ対応する厚生連への支援を行います。また、介護サービスへの支援については、地域の実情に合わせた厚生連の取り組みを支援してまいります。
第二は「経営健全化」です。経営環境が厳しさを増す中、改善を要する厚生連と位置付けられた厚生連への支援を重点化して進捗管理を行ってまいります。また、経営悪化を未然に防止する観点から、厚生連の状況を検証し、必要に応じて協議を行ってまいります。さらに、各種経営データの分析結果を経営健全化の支援や制度改正の要望等の根拠として活用してまいります。
経営健全化に不可欠である医師確保については、不足地域に医師が配置されるよう「地域医療を守る病院協議会」など、関係団体と連携した要請に取り組むことに加え、都内を中心とした大学(医学部)との関係構築を進めてまいります。
特に新専門医制度開始に伴い、厚生連の病院が総合診療専門医等の育成にかかる研修施設としての適切さをアピールしてまいります。
さらに、平成30年度は、平成28年度に設定した厚生連間における看護人材の交流を検討し、マッチングを進めてまいります。保健サービスの支援では、現在の事業を検証し、将来の事業にかかる課題について具体的な対策等を検討してまいります。
第三は「事業実施条件の整備」です。診療・介護報酬改定の要望については、関係団体と連携して取り組むとともに、農山村地域に立地する厚生連特有の課題を解決するため、「農民の健康を創る会」(自民党)を通じた要請活動を行ってまいります。また、消費税負担問題解消に向けた要請活動にも、関係団体と連携し取り組んでまいります。
これからも、JAグループの一員として、組合員ならびに地域住民が健康で豊かな生活を送ることができるよう、保健・医療・高齢者福祉事業に邁進していく決意です。
本年も、皆様方のより一層のご理解とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
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