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特集:第40回農協人文化賞-わが体験と抱負

2018.07.17 
【共済事業部門受賞】多様な地域貢献活動で 中谷清 ・JA大阪南代表理事組合長一覧へ

 7月5日に開催された第40回農協人文化賞で受賞された17名の方々に、これまでの農協運動の体験談と今後の抱負についてお書きいただきました。JAcomでは、その内容を数回に分けて紹介していきます。本日は共済事業部門で受賞した二人、佐々木福栄JA八戸代表理事組合長と中谷清JA大阪南代表理事組合長を紹介します。

【共済事業部門受賞】多様な地域貢献活動で 中谷清 ・JA大阪南代表理事組合長 私は高校卒業と同時に家業の農業に就き、主食である米を生産し、食糧供給に情熱を注ぎました。幼いころに父親を亡くしたことで農業に携わり、戦後の食糧難の時代を経験したことから、協同組合に強い関心を持ち、昭和45年に当時の彼方(おちかた)農業協同組合に入組しました。
 職員時代から、共済事業については「相互扶助」を事業活動の原点に、「ひと・いえ・くるまの総合保障」の提供を通じて組合員・利用者の豊かな生活づくりに貢献できるよう努めてきました。かつ、農協の本分は営農であり、高度成長期に都市化していく農業地帯の中で、農業の振興に寄与するためには、営農指導の充実と農業協同組合の健全経営が必要であるとの信念で、地域農業の発展に注力してきました。
 特に地域農業の産地化に尽力し、なす・きゅうり・ぶどうの生産に力を入れるとともに、東京をはじめ全国の卸売市場に足を運び、販路拡大に努めました。この結果、府内有数の産地として、「大阪なす」「大阪きゅうり」「大阪ぶどう」のブランドを確立し、管内特産の「大阪いちじく」「大阪もも」とともに大阪府が認定するなにわ特産品目の中に数えられるまでになりました。
 また、小規模農家の所得確保のため、平成19年に大型農産物直売所「あすかてくるで」1号店、26年には同2号店をオープンさせました。ありがたいことに管内で生産・製造された新鮮で安全・安心な農産物・加工品が好評で、管外からも消費者が詰めかけるほどで、生産者と消費者の交流の場となり、地域農業の活性化に寄与することができました。
 次に直売所での地元農産物の出荷割合を高めるために、需要がありながら出荷の少ない品目や直売所の特色を出せるような品目(品種)の栽培・出荷を行い、販売高の向上を目指すとともに、安全・安心な農産物を生産するために栽培指導や現地研修会等を実施するなど営農指導に力を入れています。
 担い手支援としては、「あすかてくるで」の開設に伴い、農業初心者に基礎から学んでもらい、地域農業の将来を担う農業者の養成を目的として農業塾を毎年開講。毎年40名程度の卒塾生を輩出し、農業に就業したり、直売所への出荷者になってもらったりするよう取り組んでいます。

 

◆   ◇

 

【共済事業部門受賞】農と共に生きる 中谷清 ・JA大阪南代表理事組合 共済事業においては、平成29年度に合併20年目でようやく長期共済の保有契約高の減少に歯止めをかけることができました。しかも全国で4番目に大きい純増額63億円という実績でした。その要因は、まず「保有契約者の維持・拡大」のため、保障点検活動「あんしんチェック」を実施するとともに、より地域に密着した推進を展開し、「ひと・いえ・くるまの総合保障」の提供と満期到来による保障切れの防止に取り組んだこと、またLAトレーナーの設置、共済事務担当者に各共済審査員資格を取得させ、契約者・利用者満足度の向上に向けたサービス強化に取り組んだことです。
 さらに、JAが主体的に実施する農業振興や地域貢献活動の取り組みを支援するために、平成28年度から全共連が設置した「地域・農業活性化積立金」を活用し、地域住民に共済事業を認識してもらえるようになったことです。地域防犯パトロール「こども見守り隊」へのトリコットベスト寄贈、岩手県の復興米田植え体験、社会福祉協議会への高齢者等訪問用自動車の寄贈、地場産米を使用したマジックライス(保存食)のJA備蓄および小学校や消防団への寄贈などに取り組んだことで、協同組合活動の原点である「一人は万人のために万人は一人のために」に基づく多様な地域貢献活動の実践が実を結びました。
 これらの取り組みの成果として、広域合併以来の長期共済保有契約高の純増という結果に至り、組合長として本当に嬉しく思いました。
 また、JA共済優績LA大阪府表彰では、当JAから16名が受賞し、総合優績表彰の上位1、2位を受賞することができました。そして、全国表彰にも3名が受賞するというように、若いLA育成することができ、今後の事業運営において心強く思っています。

 

職員教育で行っているさつまいもの栽培 JA大阪南では第6次総合3か年計画を策定し「地域農業の振興」「地域の活性化」「健全なJA経営」「広報活動」の4つの柱をもとに、「自己改革」として着実な実践を行っています。中でも「地域農業の振興」の実現に向け「JA大阪南地域営農ビジョン」を策定し、シャインマスカットをはじめとしたミニ産地作り運動の展開、付加価値の高い農産物ブランドの育成、農家に出向く活動を中心とした営農指導体制の充実強化、農業体験ツアーの実施などに取り組んでいます。
 今後も「自己改革」の速度を速め、組合員および地域の皆さまに、より一層親しみをもっていただき、「地域にあって良かった」と言われるJA大阪南を目指して、協同組合運動の基本理念である「一人は万人のために万人は一人のために」を念頭に役職員一丸となってまい進します。

(写真)職員教育で行っているさつまいもの栽培

 

【略歴】
(なかたに・きよし)
昭和16年生まれ。
45年彼方農協に職員で入組、58年富田林市農協自動車・農機整備センター所長、62年同参事。平成10年大阪南農協営農担当常務理事、17年同農協代表理事組合長、27年大阪府農協中央会・各連合会会長に就任。

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