JAの活動:【緊急特集・JA対話運動】
【緊急特集・JA対話運動】第10回<インタビュー/JAぎふ・岩佐哲司代表理事専務>「顔を合わせる」 協同組合の基本2019年5月27日
組合員が10万人を超えるJAぎふは昨年夏から3回の訪問活動で全組合員調査に取り組み、3月末で84%の回収率を達成した。「全組合調査に取り組み、職員には自分たちは協同組合人だと自覚が生まれた」と岩佐哲司専務は話す。対話運動をきっかけに年1回は全戸訪問することを決め今年夏からスタートさせる。
◆役員自ら訪問の先頭に
--対話運動と全組合員調査にはどう取り組んできましたか。
農水省が認定農業者を対象に「農協改革に関するアンケート調査」を実施しましたが、われわれのJA管内でも行われました。認定農業者の中には農協事業利用からは離れて独立した法人もあり、営農担当職員はともかく、自分たち役員は顔も分からなくなっていた。そういうところにアンケートするのだから、これは政府は本気だと思いました。
よく考えると地銀なら頭取自ら経営者のところに出向く。それならわれわれも常勤役員が出向かなければ評価は上がらないだろうと考えて、手分けして回りました。当初はぎこちなかった面もありますが、3年間続ける事を通じフレンドリーな関係なってきたとおもいます。昨年は2回の訪問の後、全組合員調査もわれわれ役員がアンケートを持って説明に行き、回答してもらいました。
ただ、同じ担い手を担当すると属人的な関係になりかねないので昨年、担当を入替えました。ですから管内の認定農業者の3分の1ぐらいはどの役員も訪問しているという状況になっています。今回の自己改革では徹底した話し合いが強調されていますが、実は難しいというのが実感です。というのも、そもそもJAの職員はこれをやりました、あれをやりました、という話はしますが、ここがだめだったから次は何をすればいいだろう、といったPDCAを回す意識が乏しい。
また、農家が画一的なら集落座談会などで説明すればいいのかもしれませんが、認定農業者や法人に対しては一対一で話さなければ話し合いになりません。それも何回か会ってやっと話し合いができるというものです。
われわれはこの認定農業者への訪問を通じて、少なくとも農業に強く関わっている担い手には、今後も役員自ら訪問しようと考えています。
(写真)岩佐哲司・JAぎふ代表理事専務
◆対話から生まれた喜び
--職員のみなさんはどう取り組んできましたか。
全組合員調査の実施計画を受けて平成29年秋から職員100人程度のグループ単位で役員から全組合員調査の意義の説明を始めました。その後、4年前に設置したJA改革推進室のメンバーが改めて支店単位で説明会を開きました。
具体的な訪問活動は昨年の夏からです。総代会後に合併10周年記念のお礼を全戸訪問して伝えることで組合員と対話しました。その後、11月から12月にかけて自己改革の取り組みとその成果を知ってもらう訪問を行い、3回目の訪問となる2月から全組合員調査に取り組みました。職員1人あたり80軒程度を回りました。
対話運動の意義については、株式会社はお金でつながっているから顔を知らなくてもいいが、われわれは人と人がつながっている協同組合なんだから顔を知らないという話はないでしょう? 今、組合員の顔が何人浮かびますか? などと話しました。
もちろん若い職員がきちんと話ができるかなどの問題もありますが、私は「とりあえず回ってみよう、でいい」と考えています。
取り組んでみて確実に職員の意識は変わりました。「大変だったが、会って話を聞いてくれる組合員が多く安心した」、「ありがとう、がんばってねと言われて嬉しかった」、「これからも頼むね」などと言われたと聞いています。「対話による実践をもって真に協同組合を学ぶことができる」とレポートを書いた職員も出てきました。
これをきっかけに年に1回は全戸訪問することにしてこの夏からスタートさせます。
◆対話から「相談」へ
--今後の取り組みをお聞かせください。
自己改革では組合員との徹底した話し合いが大切だといっていますが、実はJAは徹底した話し合いのやり方が分からないと思います。どちらかといえば会議は上意下達の説明会になってしまい、最後に、みなさんご意見ありませんか、となる。これがJAの体質だと思います。
支店運営委員会も認定農業者、総代、各種団体の長、農業委員などで構成して年4回委員会を開きますが、ここも同じような会議です。
ところが最近は組合員のほうからもっと話し合いができる会議にできないかという意見が出るようになっています。そこで支店長に委員会活性化のためにファシリテーション能力を向上させる研修会に参加してもらうなど、組合員と職員が一緒に活動していくための会議にしようと努力しています。
JAの新3か年計画の横串は「相談」としています。組合員の悩み事を聞き、総合事業で解決するというのがJAの事業目的です。また、支店を中心とした地域活動は組合員と職員が一緒になって、双方が主役となって汗をかいて地域を良くしていく活動だと改めて位置づけています。
組合員が10万人を超えていますから、舵(かじ)を切ってもすぐには転換しませんが、ようやく舳先(へさき)が変わってきたかなという感じです。どのJAも危機感は同じでがんばってきたと思います。5年経って、こういう取り組みが必要だということはどのJA役職員も分かってきたと思いますが、私たちは、もう1回高みをめざすJAになるよう、引き続きがんばっていきたいと思っています。
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・【緊急特集・JA対話運動】まとめ
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