JAの活動:第67回JA全国女性大会特集
【JA全国女性大会に寄せて】ぜひ一歩前に 「私のJA」意識持ち JA全中中家徹会長2022年1月25日

中家 徹 氏
全国農業協同組合中央会代表理事会長
「生活者」の感性大切に
第67回JA全国女性大会が盛会に開催されますこと、心よりお喜び申し上げます。
昨年も新型コロナウイルス感染症に翻弄された一年となりました。現在は一部の県でまん延防止等重点措置が発令され、未だ収束のきざしを見せておらず、今後も対象範囲が拡大することが想定されている状況です。
各種イベントや座談会等が2年連続で中止となったJAも多く、組合員・組織の皆様と直接対話できる大事な機会を失っていることは、JAグループにとって大きな痛手となっています。
女性組織においても、従来の活動が制限される中、「出来ることから」活動に取り組むことを昨年の大会で表明し、実践されています。コロナ禍は、女性組織の皆様が工夫を凝らし、活躍している場面をJA内や対外的に発信する好機だと捉えております。今回の大会をはじめ、インターネット・SNSを活用して活動に取り組む女性組織の皆様に敬意を表します。
また、女性組織の皆様には、コロナの影響で需要減となった、米や生乳、砂糖などの消費拡大に積極的に取り組んでいただきました。心より御礼申し上げます。引き続き、国消国産の実践者としてご活躍いただきますようお願いいたします。
さて、昨年は、JAグループにとっては、農協改革問題に一定の区切りをつけることができ、10月には令和になり初めてとなる第29回JA全国大会を開催いたしました。
JA全国大会では、前回大会に引き続き、女性・青年の活躍推進として「女性の意見を反映したJA運営に取り組む」ことを決議しております。女性のJA運営参画目標は引き続き「正組合員比率30%以上」「総代比率15%以上」「理事等比率15%以上」、各JAで達成に向けた方針を策定し、取り組むこととしました。令和3年7月の調査結果によれば、正組合員比率が22・9%、総代比率が10・2%、理事等比率が9・4%であり、全ての比率が前年を上回り、着実に成果が出ている状況です。目標達成に向け、JAグループとして積極的に女性のJA運営参画を進めていきたいと考えています。
私は、JA組合長時代から「女性に見捨てられたJAに未来はない」と言ってまいりました。女性のJA運営参画の割合は着実に増加しておりますが、数値目標を達成するのが「女性のJA運営参画」の目的ではありません。本当の目的は、「生活者」としての女性目線・女性の感性を生かしたJA事業・活動を展開することです。そのためには、女性が活躍する環境を整え、女性に頑張ってもらおうという意識をJAトップの皆様に持っていただくことが必要です。女性が参画し、JAファンになってもらい、皆さんに「私のJA」の意識を持っていただけるようになれば、JA経営にも好影響が出ると考えております。
一方で、女性の皆さんの意識変化も必要です。まだまだ遠慮している女性も多く、農業や仕事、家族の世話との両立も大変だと思いますが、「役は人を作る」という言葉もあります。役職を務めた皆さんは、大変良い経験になったとおっしゃいます。人脈や経験など貴重な機会となると思いますので、引っ込み思案にならず、ぜひ一歩前に踏み出していただきたいと思います。
JAが多様化する中で、JA女性組織はこれまで以上に必要不可欠な組織となると確信しております。JA女性組織綱領にあるように、JA運動の実践に向けて、自信と誇りを持って取り組んでいただき、女性組織の皆様から積極的にJAに提案していただくことを期待しております。
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