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JAの活動:第71回JA全国女性大会特集 守ろう食料安全保障

地域共生に新しい風を 西川久美JA女性協会長インタビュー【第71回JA全国女性大会特集】2026年1月19日

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JA全国女性組織協議会は1月20日から東京都内で第71回JA全国女性大会を開く。メインスローガンは「あいからはじまる“元気な地域”をみんなの力で」。JA女性組織メンバーが意思を結集し、元気な地域づくりなど、組織活動の事例を学び、思いを共有することでJA女性組織の活性化につなげる。大会を前に西川久美会長に大会への思いや、JA女性組織がめざすことなど聞いた。

西川久美会長西川久美会長

――昨年5月の就任時に「新しい風を吹かせたい」とあいさつされました。改めてその思いをお聞かせください。

 今年度のJA全国女性協の理事は、初めて非農家の方が多いという状況になりました。農業者が減るなかでJA女性組織の運営をどうするかは喫緊の課題となっているなか、今、全国各地のJA女性組織は農業者でなくても食農教育や高齢者福祉活動、環境保全活動などに関心があるなら仲間なってもらおうと声をかけてきました。
 その結果として、今年度は全国段階でも非農家の方が理事に選出されたということです。そこで私は理事のなかに私のような生産者に加え消費者も入っているJA全国女性協を前向きに捉えて「新しい風を吹かせたい」と思ったのです。たとえば、農家だけの意見ではなく消費者の意見が出てくるということを強みにしようということです。 もちろん私たちはJAという協同組合をよりどころにした女性組織ですから、その原点を失わないように、非農家も含めて協同組合とは何か、JAとは何か、その大切さを改めて学習していくことが大事だと考えて、今年度は理事会でそうした協同組合についての勉強も重ねてきました。
 一方で農業者ではない方からの意見によって自分たちの考え方に幅が出ることも実感しています。たとえば食農教育でも、今の若い世代は手作りみそに非常に興味があることが分かりました。
  各地の話を聞くと手作りみそをしませんか、と呼びかけると結構集まるといいます。健康志向もあるようですが、子どもも一緒に参加し、自分たちで造ったみそで家庭で料理すると、会話も増えるし食も進む。こうした体験を機に次の年も参加するようになり、そこから女性部員に加入しメンバーの幅が広がるということもあります。
 みそづくりなどはこれまで各地の女性部が伝統食や加工品づくりとして続けてきたところも多いと思いますが、それに非農家の方も関心があるということです。仲間が農家だけなら生産者の立場で考えますが、消費者の立場からの声も聞くことができますから、こちらも勉強させてもらっています。
 このように非農家も含めて地域で組織を作って活動していくというのは、これからのJAの課題でもあると思います。私たちJA女性組織がいい意味で見本になればいいと考えています。
 若い世代は組織というものをあまり重要視しないと思いますが、みそ造りでも何でも、何か心を動かす活動があれば組織に加わってもらえるようになると考えています。 このような活動の上に、今後は非農家の方もJA女性組織の理事になってもらえる土台づくりにも取り組んでいかなければならないと考えています。

――『「あい」からはじまる「元気な地域」をみんなの力で』をスローガンにした第71回JA全国女性大会への思いは?

 世界では戦争が起きたり、国内では各地で地震が発生したり、また、お米の問題はまだ先が見えないなど、いろいろな不安があり、ぎすぎすした不安定な社会にもなっていると思います。
 こういうなかで女性には大らかさがありますから、この大会では「自分たちは、大らかな気持ちを持って農業と食を支える」という思いを共有したいですね。女性の力は無限大だと思います。女性が凛(りん)としていれば平和でもあります。
 女性パワーを感じてもらい、笑顔あふれる大会にしたいと思います。
 それから今年は国連が定めた女性農業従事者年です。調べてみると日本も男性社会ではありますが、女性農業者の立場は比較的恵まれています。しかし、外国ではまだまだ女性農業者の地位が低いことが分かりました。若い世代では自分で農業経営をしたいという女性も増えてきていますから、日本の女性農業者が世界に向けて見本になるべきで、発信していけたらと思っています。

――一方、農業者として政策に期待することは何でしょうか。

 私は生産者でもありますが、お米は作っていませんから、お米は買う消費者でもあります。今は米の値段が上がっていますが、生産者からすればこれが適正な価格だということです。
 やはりこれだけ農業者が減ってきたというのは、再生産できる価格でなかったからだと思います。消費者が求める価格では生産者は生活が成り立っていきません。そこを国として適正な価格形成できるように政策を考えてほしいと思います。
 それと生産資材価格が高騰したときの支援です。私も重油の高騰で赤字になってしまった品種があり、栽培を諦めたことがあります。日本の国の食と農を支えているのは私たちだということを、もっと国は真剣に考えてほしいと思っています。 同時にJA女性組織には消費者のメンバーも増えていますから、農業の実態について勉強会を開くなど、消費者の理解を得る取り組みも必要だと考えています。これは私たちの強みになる活動だと思います。

――JAへの女性参画が期待されています。

 これについては正組合員30%以上、総代15%以上、理事等15%以上という目標を掲げていますから、その達成をめざして学習などに取り組みます。自分たちのJAに求めることなどをしっかり言っていくことが必要で、女性が役員になってどんどん発信していくべきだと思います。これからはJAにとって女性の力が必要で、女性のアイデアが大事だと思います。
 どうしたらJAは良くなるのか、協同組合ですから組合員になれば私たちも意見を言えるわけです。その理解を広めていきたいと思います。
 10年前にブラジルに研修に行き、一度つぶれた農協を女性組織が再建したという話を聞きました。女性組織が産直市などを開いて農協を立て直したということでした。現地の人たちは、無くなって分かった農協のありがたさを言っていました。あって当たり前、なくなって困るもの、それがJAだと思います。

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