農業の景況DIが低下 公庫25年上半期調査2013年10月3日
日本政策金融公庫は10月3日、平成25年度上半期の農業景況DIを発表した。それによると、ほとんどの業種で景況DIが低下し、農業全体のDIもマイナス値となった。多くの業種で販売単価が伸びないなか、原油・穀物の国際市況高や円安を背景に、資料などの生産コストが増えたことが影響した。
同公庫のスーパーL資金や農業改良資金の融資先を対象に今年7月調査した。
農業全体の景況DIは24年から15.1ポイント低下し、▲1.9となった。業種別では畑作が(1.6→▲15.0)、果樹が(16.0→▲0.3)、酪農(都府県0.0→▲32.7) の3業種でプラス値からマイナス値に転じたほか、茶(▲12.8→▲55.9)、施設花き(▲8.0→▲14.3)、きのこ(▲19.6→▲26.8)、酪農(北海道▲2.2→▲4.1、採卵鶏(▲40.6→ ▲54.6)、ブロイラー(▲1.3→▲33.7)の6業種でマイナス幅が拡大した。
また稲作(北海道43.9→13.4、都府県36.2→15.0)、露地野菜(6.7→3.1)、施設野菜(19.9→11.8)、肉用牛(8.3→ 3.5)では、景況DIのプラス値が縮小した。さらに養豚(▲38.1→▲21.1)は景況DIが上昇したものの、依然マイナス値にとどまっている。
一方、生産コストDIは24年(▲50.7)から9.9ポイント低下し、▲60.6となった。この傾向は各業種ともほぼ同様で、特に酪農(北海道▲74.3、都府県▲85.9)、肉用牛(▲79.8)、養豚(▲76.3)、採卵鶏(▲85.8)といった畜産業種でのマイナス値が大きくなっている。

(関連記事)
・食品産業の景況感改善 日本公庫、上半期調査(2013.09.11)
・食品産業景況、3半期ぶりに悪化(2013.03.21)
・農業景況DI8年ぶりプラス 公庫が調査(2013.03.21)
・景況感2期連続で改善 震災のマイナス影響が緩和(2012.09.14)
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】ブロッコリーの黒すす病にSDHI剤耐性菌が発生 北海道2025年12月25日 -
【注意報】イチゴにハダニ類 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2025年12月25日 -
家庭での米消費、前年比11.7%減 マイナス幅拡大、「新米不振」裏付け 米穀機構11月調査2025年12月25日 -
米価高騰に対応、「4kgサイズの米袋」定番化 値ごろ感出し販売促進 アサヒパック2025年12月25日 -
協同組合の価値向上へ「鳥取県宣言」力強く2025年12月25日 -
【世界を診る・元外交官 東郷和彦氏】トランプ再来の嵐 自国利益に偏重2025年12月25日 -
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】なぜ日本は食料難の経験を教科書から消したのか?2025年12月25日 -
【Jミルク脱粉在庫対策】基金初発動1.2万トン削減 なお過剰重く2025年12月25日 -
すべての都道府県で前年超え 2024年の県別農業産出額 トップは北海道2025年12月25日 -
【農と杜の独り言】第7回 祭りがつなぐ協同の精神 農と暮らしの集大成 千葉大学客員教授・賀来宏和氏2025年12月25日 -
国連 10年に一度「国際協同組合年」を決議2025年12月25日 -
秋田と山形の3JAが県越え連携協定2025年12月25日 -
日本産の米・米加工品の輸出促進策を議論 「GOHANプロジェクト」で事業者が意見交換 農水省2025年12月25日 -
26年産米の農家手取り「2万5000円めざす」 暴落の予兆に抗い再生産価格を確保 JA越前たけふ2025年12月25日 -
笹の実と竹の実【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第370回2025年12月25日 -
茨城県で鳥インフル 97万羽殺処分へ 国内10例目2025年12月25日 -
ホットミルクと除夜の鐘 築地本願寺でホットミルクお振舞い JA全農2025年12月25日 -
JA共済アプリ・Webマイページに「チャットボット」機能を導入 JA共済連2025年12月25日 -
5県9JAの農産物・加工品を販売 第46回マルシェ開催 JA共済連2025年12月25日 -
短期プライムレートを年2.125%に引き上げ 農林中金2025年12月25日


































