食品産業景況、3半期ぶりに悪化2013年3月21日
日本政策金融公庫農林水産事業は平成24年下半期の食品産業動向調査結果を3月15日発表した。
調査は全国の食品産業企業6824社を対象に実施し、2411社から回答があった。
全国の景況DI(売上高、経常利益、資金繰りの各DIを平均して算出)はマイナス19.4で、24年上半期より11.0ポイント低下し3半期ぶりに悪化した。売上高が13.7ポイント、経常利益が14.0ポイント、資金繰りが5.3ポイント低下したことによる。
25年上半期は10.4ポイント上昇しマイナス9.0と改善の見込み。
地域別に見ると北海道以外の地域で5.8?21.5ポイント低下した。とくに前回唯一プラス値だった東北が21.5ポイント低下してマイナス21.2と大きく悪化した。
また、近畿、中国、四国、九州も12.5?14.6ポイント低下してマイナス23.1?28.6となり西日本の景気悪化がめだつ。
業種別の景況は全業種で悪化し、なかでも小売業は21.3ポイントともっとも大きく低下した。
◆原材料価格の上昇と節約志向が影響
仕入価格DIは前回より2.0ポイント低下したもののプラス33.1で原材料価格の上昇傾向が続いている。
一方、販売数量DIは8.1ポイント低下しマイナス14.3、販売価格DIは9.5ポイント低下しマイナス18.1となり、仕入れ価格の上昇傾向が続く中、長引くデフレ基調と消費者の節約志向が販売数量の減少と販売価格の低下に影響していることがうかがえる。
(表)地域別景況DI
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(関連記事)
・商品志向の「質的価値」高まる 日本公庫の食品産業動向調査(2012.09.20)
・景況感2期連続で改善 震災のマイナス影響が緩和 (2012.09.14)
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