安保関連法案の衆院での採決に抗議し廃案を求める2015年7月27日
生活クラブ生協・東京
生活クラブ生協・東京は、安保関連法案の衆議院での強行採決に協議し、廃案を求める声明文を、7月21日に参議院の山崎正昭議長に送付した。
生活クラブ生協・東京は、軍事力ではなく外交によって平和を維持していくことが憲法の理念であり、「この追求こそ私たちが政府に求めていること」であること。また同生協は、持続可能で豊かな暮らしを求め、食・福祉・エネルギーに関する活動を続けてきているが、今回の安全保障関連法案は、そうした暮らしそのものを脅かす可能性があり、容認できるものではないとし、衆議院での採決に抗議し、廃案を求めている。
「声明」の全文は以下の通り。
2015年7月16日、衆議院本会議において、平和安全法制整備法案及び国際平和支援法案(以下「関連法案」という。)の採決が、野党議員が欠席のまま強行され可決されました。生活クラブ生協・東京理事会は、関連法案が集団的自衛権行使の容認をはじめ、その多くの内容において、日本国憲法が定める立憲主義の基本理念、平和主義及び国民主権の基本原理に違反するものと考え反対します。
この関連諸法案の問題は、第一に、国民の主権の関連で大きく違反する法案であることです。そもそも、一般的な法律は、すべての国民や政府が守らなくてはならない法ですが、憲法は主権者である国民が政府を縛る法です。しかし安倍政権は、この違いを全く無視し、多くの憲法学者が「違憲」であると主張を繰り返しているにも関わらず法案の採決に踏み切りました。憲法違反を政府自らがおこなっていることに対して私たちは大きな危惧を覚えます。
第二に、この関連法案が、対米軍事協力を地球規模に拡大するものであることです。安倍首相は、法案の閣議決定の後「これによって抑止力が高まり、日本が攻撃される可能性が一層なくなっていく」という趣旨を発言しました。安倍政権は、アメリカの軍事力を軸とした相対的な地位が低下する中、日本が位置する東アジアにおける緊張関係の高まりを「抑止力」強化の理由にしてきました。そして沖縄の基地問題も、横田基地のオスプレイの配備もこの「抑止力」がキーとされています。しかし軍事力ではなく外交によって平和を維持していくことが憲法の理念であり、この追求をこそ政府に私たちが求めていることです。
残念ながら東アジアは相互不信に陥ってしまっています。それはどの国にも一定の影響力をもつ偏狭なナショナリズムと排外主義がその要因のひとつです。このような思想、行動と距離をとり、東アジアを中心とした信頼関係の醸成と、具体的な軍縮への提唱を日本が呼びかけることこそが憲法の理念を現実なものとする道です。
私たちは、世界の広汎な人々と連帯するためにも、安全保障関連法案の廃案を求めます。
(関連記事)
・「原発ゼロ」の電源構成を 生活クラブ(15.07.14)
重要な記事
最新の記事
-
【欧米の農政転換と農民運動】環境重視と自由化の矛盾 イギリス農民の怒りの正体と運動の行方(2)駒澤大学名誉教授 溝手芳計氏2024年4月26日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2024年4月26日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内で多発のおそれ 熊本県2024年4月26日
-
【注意報】核果類にナシヒメシンクイ 県内全域で多発のおそれ 埼玉県2024年4月26日
-
【注意報】ムギ類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 愛知県2024年4月26日
-
「沖縄県産パインアップルフェア」銀座の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年4月26日
-
「みのりカフェ博多店」24日から「開業3周年記念フェア」開催 JA全農2024年4月26日
-
「菊池水田ごぼう」が収穫最盛期を迎える JA菊池2024年4月26日
-
「JAタウンのうた」MV公開 公式応援大使・根本凪が歌とダンスで産地を応援2024年4月26日
-
中堅職員が新事業を提案 全中教育部「ミライ共創プロジェクト」成果発表2024年4月26日
-
子実用トウモロコシ 生産引き上げ困難 坂本農相2024年4月26日
-
(381)20代6割、30代5割、40/50代4割【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年4月26日
-
【JA人事】JA北つくば(茨城県)新組合長に川津修氏(4月20日)2024年4月26日
-
野菜ソムリエが選んだ最高金賞「焼き芋」使用 イタリアンジェラートを期間限定で販売2024年4月26日
-
DJI新型農業用ドローンとアップグレード版「SmartFarmアプリ」世界で発売2024年4月26日
-
「もしもFES名古屋2024」名古屋・栄で開催 こくみん共済coop2024年4月26日
-
農水省『全国版畜産クラウド』とデータ連携 ファームノート2024年4月26日
-
土日が多い曜日まわり、歓送迎会需要増で売上堅調 外食産業市場動向調査3月度2024年4月26日
-
鳥インフル 英国からの生きた家きん、家きん肉等 一時輸入停止措置を解除 農水省2024年4月26日
-
淡路島産新たまねぎ使用「たまねぎバーガー」関西・四国で限定販売 モスバーガー2024年4月26日