鳥インフル「引き続き厳重警戒」を-農水省の委員会2017年1月31日
昨年(28年)11月から今年1月にかけて発生した高病原性鳥インフルエンザに関して発生経路や今後の予防対策などを検討する農水省の専門家合同会合が1月30日に開かれた。専門家会合は、野鳥でも全国で高病原性鳥インフルエンザウイルスが確認されていることから、「いつどこでも発生するおそれがある。引き続き厳重な警戒が必要」と強調している。
この会合(食料・農業・農村政策審議会家畜衛生部会第62回家きん疾病小委員会及び高病原性鳥インフルエンザ疫学調査チーム第1回検討会合同会合)では感染経路の究明に向けた検討と、発生予防対策の強化について検討が行われた。
いずれの発生農場でもすぐ近くにカモ類が飛来する池や沼、川があった。また、農場周辺には雑木林があり野生動物の生息に適した環境だった。農場では侵入防止対策が実施されていたが、野生動物が侵入可能と考えられる箇所が確認された事例もあった。
分離されたウイルスはすべてH5N6亜型で韓国で確認されたウイルスと由来が同じだと考えられている。会合では渡り鳥など野鳥による国内への侵入経路については、確認されたウイルスの特徴や渡り鳥の渡りの時期などの情報を整理・分析して検討を進めていくことにした。
また、家きん舎への侵入経路は一般的に▽家きんの動き、▽人・車両の動き、▽飼料・飲料水、▽野鳥を含む野生動物などが考えられるが感染成立に必要なウイルス量の分析や環境サンプルからのウイルス分離状況などを分析し検討していく。 会合では、引き続きいつでもどこでも発生するおそれがあり、「日頃からの早期発見・早期通報も含めた厳重な警戒が必要である」ことを強調している。
具体的には野鳥・ネズミなど野生動物対策の徹底が重要で▽小型の野生動物が家きん舎の外部から侵入し得る経路がないか点検、▽野生動物を家きん舎近くに寄せ付けない対策が大切になる。そのために家きん舎周辺の草刈りや隠れ場所となる物品の撤去、周辺樹木の剪定など効果的な対策を実施すべきだとしている。 また、ウイルスを人や車両を介して持ち込まないように、車両の出入り口での入念な消毒、家きん舎に入る者の手指、長靴の消毒、専用衣服と長靴使用の徹底なども必要で、とくにこれらの対策の実効性を高めるためには「例外をつくらず、どんな場合でも確実に実施すること」が重要だと強調している。
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