Non-GMトウモロコシの種子確保 協定締結に立ち会い 生活クラブ2019年9月30日
生活クラブ生協連(生活クラブ)は、9月24日?25日(現地時間)、米国産Non-GMトウモロコシ(遺伝子組換えでないトウモロコシ)の種子確保のため、米国の種子会社・同集荷会社、JA全農による「長期種子供給協定」の締結に立ち会った。この協定に基づき供給されるNon-GMトウモロコシは主に生活クラブが供給する畜肉類の飼料として使用される。
生活クラブは、畜肉類の消費者として、この締結を働きかけ、調印に立ち会った。
Non-GMトウモロコシ畑の視察。生産者のジム・ドーグラスさんと生活クラブ組合員の人たち
今回締結された2つの「長期種子供給協定」は、1つが、ベックス・ハイブレッド社(本社:米国・種子会社)・CGB社(本社:米国・集荷会社)・JA全農(立会人)、もう1つが、パイオニア・ハイブレッド社(本社:米国・種子会社)・CGB社・JA全農(立会人)によるもの。
この協定により2023年以降の3?5年の間に生活クラブの畜肉類の飼料に使われるNon-GM種子の開発・供給が継続されることとなった。
JA全農は、Non-GMトウモロコシ種子を確保するため、米国大手種子メーカーであるパイオニア社やベックス社との長期的な取引を行うとともに、伊藤忠商事と共同で買収した全農の子会社、CGB社によるトウモロコシの集荷、全農グレイン社による日本向けの輸送を行っている。全農が、種子から産地での生産と日本の畜産生産者までの一貫した分別物流(IPハンドリング)体制を整えている。
生活クラブは、遺伝子組換え作物が、次世代とその先の人や環境への影響が未だわからず、種子の独占を招くとし、遺伝子組換えを認めていない。そして食料、添加物、畜肉類の飼料用にGMトウモロコシを使用ないことを基本としてきた。なお、やむを得ず使用する場合は情報を公開している。
飼料原料の大部分を占めるトウモロコシは、日本は輸入に頼っている。その主要な輸入元である米国ではGMトウモロコシの栽培面積が年々拡大し、2016年にはGMトウモロコシはトウモロコシ栽培面積の約92%にまで及んでいる(※)。
こうした中で、生活クラブは、Non-GMトウモロコシを確保するため、JA全農と連携し、米国の種子会社、集荷業者などに働きかけを行い、1998年からこれらNon-GMOの飼料で育てられた畜肉(鶏・豚・牛)の確保・供給を貫いてきた。この間、生活クラブの組合員自らが現地を訪れ、種子会社や生産者に継続利用の意思表明を繰り返し行ってきた。
また、米国からNon-GMトウモロコシを輸入する一方、飼料の国内自給力を高めるため、飼料用米の活用も推進している。
【Non-GMトウモロコシが日本に届くまで】
※出典は、農林水産省「我が国への作物別主要輸出国と最大輸出国における栽培状況の推移」による。
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日
-
キウイブラザーズ新CM「ラクに栄養アゲリシャス」篇公開 ゼスプリ2025年4月30日
-
インドの綿農家と子どもたちを支援「PEACE BY PEACE COTTON PROJECT」に協賛 日本生協連2025年4月30日
-
「日本の米育ち 平田牧場 三元豚」料理家とのコラボレシピを発表 生活クラブ2025年4月30日
-
「子実トウモロコシ生産・利活用の手引き(都府県向け)第2版」公開 農研機構2025年4月30日
-
「金芽ロウカット玄米」類似品に注意を呼びかけ 東洋ライス2025年4月30日
-
令和7年春の叙勲 JA山口中央会元会長・金子光夫氏、JAからつ組合長・堤武彦氏らが受章2025年4月29日
-
【農協時論】農政の基本理念と政策へのJA対応 宮永均JAはだの組合長2025年4月28日