農地転用 規制緩和を-規制改革推進会議2020年4月16日
政府の規制改革推進会議の農林水産ワーキング・グループは4月9日、第8回会合をテレビ会議形式で開き、植物工場など農業用施設建設のための農地転用許可制度について農林水産省からヒアリングを行った。WGは農地転用許可が不要な2a未満という特例基準を拡大すべきなどと主張した。
農業振興地域は、市町村が農業上の利用を確保すべき土地を農用地区域として指定し農地転用を禁止している。一方、農地転用許可制度で転用を農業上の支障が少ない農地に誘導している。
そのなかで農業用施設であれば転用許可を受けることですべての農地区分に設置が可能となっている。
ただし、施設の設置で周辺農地への日照や、排水による農業用水への影響の有無などを確認し、周辺農地の営農に支障が及ばない場合に許可している。特例として2a未満は許可不要で転用できるが、日照や排水への影響が確認できないため、面積を2a未満に限定している。
農林水産省が実施したアンケートによると農業用施設は、農業用倉庫、駐車場、農機具格納庫、温室など営農に直接関係する施設が多い。規模は2a未満が62%と大半を占める。
ただ、農業者の約7割がこの特例を知らず、自治体も4割近くが内容を正確に認知していなかった。この特例に対する農業者の評価は、2a未満では面積が小さすぎるとの意見が多い一方で、許可を受けずに転用されることから「周辺とのトラブル」を懸念する意見も多かった。
地方自治体からは「違反転用の温床になる」、「施設の範囲が不明確」などの評価があがった。
また、農業者の4割で加工・販売施設も許可不要対象とすべきとの意見もあるが、半数以上がどちらともいえないといった意見であり否定的な意見も多い。農水省は加工・販売施設は汎用性が高く農外利用に転換されやすく、周辺とのトラブルが生じやすいなどの地方自治体の懸念の声もあるとして、対象範囲の拡大は難しいとしている。
特例とする面積の引き上げについても周辺農地の利用への影響が増大することから許可不要とする面積拡大は困難との姿勢だ。
しかし、農林水産WG委員からは「2aの根拠がはっきりしない」、「加工施設や販売施設を手がけて国際競争力を上げていく農業者は特例の対象とすべきだ」などの意見が出た。また現在の平均経営規模からすれば、4aまで引き上げるべきとの意見もあった。
これに対して農水省は2aの規模について「コンビニ1軒分」、「車20台の広さ」だとして農業用倉庫としては十分、農外利用への転換などによるトラブル発生など「自治体の懸念は重く受けとめるべきだ」と主張した。
こうした意見交換をしたが、佐久間総一郎座長は▽2a未満の特例面積を拡大すべき、▽加工・販売施設も対象にすべき。農外利用防止にはペナルティを科すか、認定農業者に限定する、▽収益性を高めるには農業経営に応じて類型ガイドラインを示すべき、などの方針を示した。規制改革推進会議は6月の答申に向けてさらに検討する。
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