「よい仕事」を自ら実現 法制化後初の全国交流集会 ワーカーズコープ2021年3月4日
日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会は2月27、28日、「協働労働・よい仕事研究交流集会2021」をオンラインで開いた。労働者協同組合法(労協法)が昨年12月に成立して最初の集会で、全体会場と30の分散会に分かれてパネルディスカッションを行い、各地のワーカーズの取り組みの報告を基に意見交換した。500人以上が参加し、問題意識の共有をはかった。
交流集会では、労働者協同組合連合会の古村伸宏理事長が、労協法の成立に触れ、「法制化によっていろいろな動きが出てきた。雇われるのではなく、自ら仕事をつくり、主体的に働くことの意味は大きい。その実践組織ができた。交流集会は、良い仕事(ディーセントワーク)、よい暮らし、よい地域社会の実現をめざすワーカーズを社会に広げる契機としたい」と決意を述べた。
ワーカーズコープは1979(昭和54)年、中高年雇用・福祉事業団全国協議会としての発足以来、「よい仕事」をすることを第1原則に掲げてきた。同連センター事業団の馬場幹夫専務理事は、情勢報告で「『よい仕事』とは、私のためではなく社会のためになる、共感とわくわく感が得られる仕事であり、時代が求めている働き方である。特に東日本大震災以来と、コロナ禍で、命を優先する経済のあり方が求められており、ともに生きる地域づくりをめざす協同労働が改めて問われている」と、ワーカーズコープの意義を強調した。
全体のパネルディスカッションでは、まずセンター事業団東埼玉総合事業所、ワーカーズコープちばの「らいふあっぷ習志野」、センター事業団の甲賀地域福祉事業所がそれぞれの取り組みを報告した。東埼玉総合事業所はコロナ禍と病院清掃事業の契約終了、コロナ病棟の清掃などに直面したが、みんなで相談し、乗り越えたことなど、内部の民主的な運営が大切なことを指摘した。
介護や生活支援など11業種の事業を行っている千葉県の「らいふあっぷ習志野」は、コロナ禍で生活が苦しくなった60~70歳の高齢者に対して住居確保給付金などの支援を実施。「相談事業を地域の人とのつながりとして重要」と話した。
高齢化や人口の減少で、市町村の行政負担が大きくなっている。滋賀県の甲賀地域福祉事業所は指定管理者として、市の児童施設を運営。特に市の担当職員は「行政は直接地域の課題解決は苦手。ワーカーズコープと連携し、30~40年先の地域を考えていく必要がある」と、ワーカーズコープとの連携の意義を述べた。
また愛媛県で有機栽培を行い、多くの移住者を受け入れている無茶々園てんぽ印(ファーマーズユニオン)は、「農村には面倒な伝統や習慣があるが、そうした人のつながりが逆に安心感になる」と、農村における「よい暮らし」の一例を示した。このほか、苫小牧まちづくり地域福祉協議会、仙台泉地域福祉事業所「高森杜っこ」がそれぞれ報告した。
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