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JAの活動:第46回農協人文化賞

【第46回農協人文化賞】変化恐れず「人のため」 一般文化部門・兵庫県・たじま農協組合長 太田垣哲男氏2025年7月7日

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多年にわたり農協運動の発展などに寄与した功績者を表彰する第46回農協人文化賞の表彰式が7月4日に開かれた。
各受賞者の体験やこれまでの活動への思い、そして今後の抱負について、推薦者の言葉とともに順次、掲載する。

一般文化部門・兵庫県・たじま農協組合長 太田垣哲男氏一般文化部門・兵庫県・たじま農協組合長 太田垣哲男氏

私は1975年に当時の兵庫県竹野町農協に入組し、役員の在任期間を含めますと、今年でちょうど50年となります。この間、農協は合併を繰り返し、現在ではJAたじまとして兵庫県北部の但馬地域3市2町をエリアとするJAとなりました。

私は入組以来、ほぼ一貫して管理部門でキャリアを重ねました。職員としては営農部門の在籍経験はありませんでしたが、今でも2haで米づくりをする兼業農家で農家の苦労は良く分かっています。「組合員のために」という思いを持って入組しましたが、初めての配属が但馬広域の電算センター出向でしたので、とても驚いたものです。

以降は経理課や管理課といった部署で長く業務に励み、決算実務も担ってきました。管理部門にいてJA全体の状況を把握することができたことは、その後の経営部門での従事や役員を任せていただく上では非常に貴重な経験となりました。

さて、この50年の歩みを振り返って感じることは、大きな「変化」です。組織、組合員、農業、地域、あらゆるものが大きく変化しました。一年ごとでは大きな変化とは感じませんでしたが、50年という長さで振り返ると大きく変わったなと感じます。1992年から「JA」という呼称を使用し始めたことも大きな変化であり、この時から総合農協としての地域に対する役割・責任が明確になったような気がします。

常勤監事を経て、2015年に専務に就任しました。前年には規制改革会議から農協改革の方針が示され、JAグループでは自己改革の取り組みがスタートしました。また、翌年にはマイナス金利政策が始まり、信用事業収益の減少などから早期の経営改善が求められる状況となりました。これまでの経験を生かして様々な改革に着手しましたが、中でも心苦しかったのは支店再編でした。支店は組合員のよりどころであり、閉店は避けたかったのですが、将来の健全経営の土台を作るためにはやむを得ないと考え、段階的に支店機能の見直しと再編を進めました。

その後、専務を退任し、地区選出理事の際には、私の地元の店舗を閉店する案が理事会へ提出されました。地区選出理事としては地元店舗を守りたいという思いもありましたが、常勤役員を経験し、経営者としてJA全体の最適を優先すべきという認識で承認しました。つらいことでしたが、この経験で、あらためて経営者としての強い覚悟を持つことができました。また、組合員目線を持つことの重要性も一層認識しました。

その後、2020年には組合長を任せていただくこととなりました。就任以来、職員には一貫して変化することの重要性と組合員目線を忘れないことを説いています。

「コウノトリ育む農法」「コウノトリ育む農法」

一方で、但馬には守ることの大切さを教えてくれるものがあります。コウノトリと但馬牛です。国内から絶滅したコウノトリを復活させ、守り、共生していくために生まれた「コウノトリ育む農法」は環境と生物多様性を守る旗印となっています。

また、但馬牛は神戸ビーフなどブランド黒毛和牛のもと牛で、JAたじまが運営してきたせり市場の子牛平均価格は毎年全国一位二位を争う高評価をいただいています。人間の戸籍簿にあたる牛籍簿で厳格に純血を守り、放牧による自然環境と循環する但馬牛の飼育システムは2023年に世界農業遺産に認定されました。

いずれも生産者を中心に、地域とJAが大切に守り続けてきたことで素晴らしいことです。

JAを取り巻く環境はこれからも変化し、JA自体も変化していかなくてはなりません。しかし、農家のために、地域のためにという農協・JAの根本の部分は絶対に変化しません。守らなくてはなりません。

「全ては人のため」が私のモットーです。JAで言えば「全ては組合員のため」です。今回の受賞を機に、あらためて守るべきものを守るため、必要な変化を恐れずに挑戦を続けたいと思います。

【略歴】
おおたがき・てつお

1953年生まれ。1975年竹野町農協に入組、合併して1995年よりたじま農協、1999年管理課課長、2007年経営管理部部長、2010年豊岡北部統括部長、2011年常勤監事、2015年代表理事専務、2017年理事、2020年代表理事組合長。

【推薦の言葉】
農家の地位向上に努力

JAたじまは、兵庫県や豊岡市と協力し、コウノトリの復活と野生復帰に向け、早くから水田の有機栽培に取り組んできた。そのなかで「コウノトリ育む農法」を確立しJAが10年間も赤字を抱えながら全量買い取りを継続し、輸出にも早くから取り組んでいる。

こうした取り組みのなかで太田垣氏は農家の経済的社会的地位の向上に向けた努力を継続し、数々の実績を積み上げてきた。一端に触れると、2021年には農水省主催の持続可能な農業推進コンクールの「有機農業・環境保全型農業部門」で農水大臣賞を受賞、23年には世界農業遺産に認定された。太田垣氏は農業遺産推進連絡協議会の副会長を務めた。

前任の尾崎組合長をはじめ、長年にわたる組合員、役職員が力を合わせた努力の賜物であるが、すべてを代表して氏を推薦する。

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