イチゴ炭疽病の発病株が過去10年で最多 愛知県2021年8月6日
愛知県農業総合試験は、7月下旬に実施したイチゴ炭疽病の調査で、この病の発病株率および発生ほ場率が過去10年で最も高かったことから、8月3日に病害虫発生予察注意報7号を発表した。
イチゴ炭疽病の全身症状(写真提供:愛知県農業総合試験病害虫防除室)
7月下旬に県内26ほ場で行った巡回調査(育苗ほ場)の結果、発病株率は1.88%、(平年0.29%、前年0.88%)、発生ほ場率は30.8%(平年10.8%、前年19.2%)となり、いずれも平年を大きく上回った。
名古屋地方気象台が7月29日に発表した1カ月予報によると、向こう1か月の気温は高いと予想されており、この病の発生に好適な条件となっていることから、今後の発病に注意するよう呼びかけている。
この病はランナー、葉柄、葉などに病斑が発生する局部的な症状と、株が萎凋枯死する全身症状がある。ランナーや葉柄に発生する病斑は、長径3~7mm程度の黒色、少し陥没した紡錘形または楕円形で、症状が進行すると先端部が枯死する。
多湿時には病斑上に鮭肉色の粘塊状、粉状の分生子層を形成する。葉に発生する病斑は、直径2~3mm程度の汚斑状をしている。
この病の病原菌は糸状菌で、生育適温は25℃~30℃、生育温度は10~35℃と高温の時期に発生しやすい。雨水やかん水などの水滴に混じり、分生子が飛散することで感染が広がる。そのため、かん水は水滴の小さい装置や底面給水の利用を推奨している。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(140)-改正食料・農業・農村基本法(26)-2025年5月3日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(57)【防除学習帖】第296回2025年5月3日
-
農薬の正しい使い方(30)【今さら聞けない営農情報】第296回2025年5月3日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「盗人に追い銭」「鴨葱」外交の生贄にしてはならぬ農産物2025年5月2日
-
【2025国際協同組合年】情報を共有 協同の力で国際協力 連続シンポスタート2025年5月2日
-
イネカメムシが越冬 埼玉、群馬、栃木で確認 被害多発の恐れ2025年5月2日
-
九州和牛をシンガポール人に人気のお土産に 福岡空港で検疫代行サービスを開始 福岡ソノリク2025年5月2日
-
就労継続支援B型事業所を開設し農福連携に挑戦 有機農家とも業務提携 ハピネス2025年5月2日
-
宮崎ガス「カーボン・オフセット都市ガス」 を県庁などに供給開始 農林中金が媒介2025年5月2日
-
5月29日から「丸の内 日本ワインWeeks2025」開催 "日本ワイン"を学び、楽しむ3週間 三菱地所2025年5月2日
-
協同心の泉 大切に 創立記念式典 家の光協会2025年5月2日
-
【スマート農業の風】(14)スマート農業のハードルを下げる2025年5月2日
-
(433)「エルダースピーク」実体験【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年5月2日
-
約1cm程度の害虫を強力捕獲「吊るしてGET虫ミニ強力タイプ」新発売 平城商事2025年5月2日
-
農中情報システム 自社の導入・活用のノウハウを活かし「Box」通じたDX支援開始2025年5月2日
-
洗車を楽しく「CRUZARD」洗車仕様ホースリールとノズルを発売 コメリ2025年5月2日
-
戦後80年の国際協同組合年 世代超え「戦争と平和」考える パルシステム神奈川2025年5月2日
-
生協の「地域見守り協定」締結数 全市区町村数の75%超の1308市区町村に到達2025年5月2日
-
ムコ多糖症ニホンザルの臨床徴候改善に成功 組換えカイコと糖鎖改変技術による新型酵素2025年5月2日
-
エフピコ×Aコープ「エコトレー」など積極使用で「ストアtoストア」協働を拡大2025年5月2日