果樹被害復旧へ堆積土砂対策など手厚く支援 農水省が大雨被害対策まとめ2022年9月16日
農水省は9月16日、8月3日から続いた大雨による被害に対する支援対策を公表した。災害復旧や災害関連資金の特例措置に加えて、青森県で果樹園に流入した土砂が堆積するなど被害が広がっていることを受けて、堆積土砂の影響防止対策への支援など、果樹被害への手厚い支援策を盛り込んでいる。
農水省のまとめによると9月16日現在、8月3日以来の大雨による農林水産関係の被害額は全国で約877億円に上っている。同省はこれを受けて支援対策を取りまとめて公表した。
このうち果樹被害への支援について、特に青森県で河川の増水により果樹が浸水する被害が広範囲に発生したことから、従来以上に手厚い支援策を盛り込んだ。季節外れの出芽のせん定などを含む樹勢回復や樹体洗浄に10a当たり7.1万円、堆積した土砂の影響を防ぐ土壌の通気性確保のための耕転作業に10a当たり2.3万円を支援するほか、泥水被害を受けて改植を行う園地の取り組みも支援する。
災害復旧については、被災した農地・農業施設の災害復旧事業等を支援するほか、激甚災害指定対象施設については国庫補助率をかさ上げする。また、災害関連資金の特例措置では、農林漁業セーフティネット資金等の災害関連資金(運転資金・施設資金)の買付利子を貸付当初5年間実質無利子化などで被災した農林漁業者の経営継続を支援する。
野村哲郎農相は同日の閣議後会見で、「被害を受けた農林漁業者の経営再建や被災地の速やかな復旧復興を支援するために、災害復旧や災害関連資金の特例措置などに加え、特に今回は東北への果樹被害への支援を講ずることにした」と述べた。
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