能登被災地 農業者、漁業者「モチベーション高い」 地元の意思大切に支援加速 坂本農相2024年4月16日
坂本哲志農相は4月16日の定例会見で13日の現地視察で声を聞いた能登半島被災地の農業者や漁業者について「非常にモチベーションを高く持っている」「低下しないようしっかり(支援を)やっていきたい」と地元の意思を重視し復興支援をしていく考えを改めて強調した。
坂本農相
坂本農相は現地では「仮設ポンプが効力を発揮していた」として、営農再開に向けて仮設ポンプなどを利用しながら、農地や水路の復旧を図るとともに、育苗の支援を加速し「今春はできるだけ多くの農地で田植えができるようにしたい」と述べた。
また、世界農業遺産に認定された白米千枚田については「愛好会のみなさんががんばっていたのだ印象的だった」と語り、「白米千枚田は復旧復興の象徴であると同時に、農業の文化を象徴するもの。今年は4haのうち40aぐらいしか作付けできないというが、来年は全棚田で作付けできるようにしていきたい」と復旧に向けた支援を進める考えを示した。
一方、9日に開かれた財務省の財政制度分科会では能登半島地震からの復旧、復興に当たっては「将来の需要減少や維持管理コストも念頭に置きながら、住民の方々の意向を踏まえつつ、集約的なまちづくりやインフラ整備のあり方も含めて十分な検討が必要」との記載がある資料が提出された。
石川県の馳知事はこれについて「創造的復興のプランを検討しているときに、正直冷水をバケツでぶっかけられたような気持ちであるというのは率直な思い」(11日の会見)と述べており、会見で農相の受け止めを問われた。
坂本農相は、2月に内閣府と内閣官房が示した「復興まちづくり」に当たっての考え方のなかで「集落は水産業や農林業といった生業と関わりが深いという特性がある。集落の将来像を描いていくためには集落の居住者全体で論議していくことが重要」としていることを踏まえて、「あくまでも関係者と連携し地域の(将来)ビジョンを大切にしながら復旧、復興を支援していきたい」と述べたほか、現地で話を聞いた農業法人は「奥地の水田も復旧、復興して米を作りたいという意思を示していた」として「地元のみなさん方の意思は大切にしなければいけない」と語った。
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