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農政:バイデン農政と日本への影響

【バイデン農政と日本への影響】第18回 中国の電力不足問題を注視する米国農業界~飼料工場の操業休止で中国への穀物・大豆輸出が減少か?2021年10月13日

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中国では9月末現在、黒龍江省や吉林省など東北部を中心に20以上の一級行政区で電力不足が表面化し、その影響は中国経済に深刻な打撃を及ぼすとの懸念が広まってきた(23省・5自治区など、中国の一級行政区の総数は34)。

中国の電力不足問題を注視する米国農業界~飼料工場の操業休止で中国への穀物・大豆輸出が減少か?

農業分野でも予想される広範な影響

電力不足の要因として、(1)豪州産石炭の輸入が外交関係悪化で制限されたため、中国の発電資源の3分の2以上を占める石炭が高騰したこと(2)習近平国家主席の主導する脱炭素政策と度重なる炭鉱事故などのために国内の石炭採掘が抑制され、在庫も2週間分ほどの極端に低い水準にあること(3)干ばつによって水力発電が低下し、風力発電も伸び悩んでいることなどが伝えられる。

国内企業の45%近くが電力不足の影響をすでに受けており、来年は5~6%の伸びが予測されていた中国の経済成長率が、不動産市場の混乱も相まって、最悪3~4%へ急落するとの予測まで登場した。

さらには、中国の電力危機が米国農業へ飛び火する可能性も危惧されている。米国産農産物の輸入減につながるような動きが生じているためだ。実際、畜産物の一大産地である中国東北部では、半分以上の飼料工場が9月20日前後から国慶節の連休(10月1~7日)明けまで操業休止に追い込まれた。

冬場の電力需要の増大と来年2月の北京冬季オリンピックにむけて事態が改善しなければ、米国産の大豆やトウモロコシなどの対中輸出が減るばかりか、中国経済の低迷と消費需要の落ち込みによる影響は農畜産物の輸出全体へ及びかねない。

バイデン大統領の誕生以降、米国内では穀物や大豆に加え、食肉・酪農製品などの市場価格が高騰へ転じ、農業経営の好転が着実に進んできたが、その最大の要因は対中輸出の大幅増にあった。

米国の農産物輸出総額は2021年度に過去最高の1735億ドル(約19兆850億円、前年度比24.2%増)に達する見通しだが、このうち中国への輸出額(370億ドル)は前年度の2.2倍、輸出総額の21.3%を占める(表参照)。

米国農業界が期待する米中首脳会談の成果

米国農務省は8月26日、22年度の農産物輸出額が1775億ドル(21年度比2.3%増)、対中輸出は390億ドル(同5.4%増)へさらに伸びるとの予測を公表した。だが、中国の電力危機でこの予測が外れるようなことになれば、米国農業を取り巻く情勢は一変してしまう。

こうした状況のなか、米国大統領府の国家安全保障問題担当のサリバン大統領補佐官は10月6日、「年内にオンライン形式で米中首脳会談を開催することに、両国は原則合意した」旨を明らかにした。

さらに、米国通商代表部(USTR)のキャサリン・タイ代表は10月8日、中国の貿易交渉担当の劉鶴副首相と電話会談を行い、閣僚級の米中通商協議を再開させた。この1回目の協議でタイ米国通商代表は、トランプ前政権が中国と結び、本年末で期限切れとなる「第1段階の合意」の実施状況について米国側の評価を伝え、中国側が合意の未達成にある実態を指摘したと伝えられる。

中国政府は「合意」のなかで、2020年(暦年)には366億ドル、21年には436億ドルの農畜産物を米国から買い付けると約束したが、実際の輸入額は20年が236億ドル(約束の履行率64%)、21年1~8月は275億ドル(同92%)に留まっているからだ(なお、農業・工業などの分野で両国とも数値目標を未達成)。

米国の農業関係メディアはこれらの情報を詳しく報じた。その背景には、年末までに行われることとなった米中首脳会談に対する農家の強い期待感がある。それは、バイデン大統領が習近平国家主席に対し、「第1段階の合意」の未達成分の追加輸入あるいは来年以降の輸入への上乗せを確約させるとの期待感だ。

そうした期待感の裏側には危機感がある。国内の穀物・大豆市場では、今秋の記録的な生産量がほぼ確定したために価格が弱含みの展開を続けるなか、肥料価格は40~60%も高騰し、来年の生産コストを著しく引き上げるとの予測が広まってきた。農薬や農業機械、燃料費の値上がりも深刻だ。

それに加え、前述した電力危機の影響を受けて中国のトウモロコシ買い付けペースが落ち始めたとのニュースが10月初めに報じられた。高騰していた大豆かすの価格も大幅な下落へ転じている。

一方、米国農業の最大の競争国であるブラジルからは、今秋の大豆の作付面積が昨年比3.6%増、トウモロコシは3.0%増との情報が伝えられた。いずれも過去最高の水準だ。来春にかけ南米諸国の増産が確実となれば、国際市場の穀物・大豆需給はひっ迫から一気に軟化へ転じてしまう。

2012年以来ともいわれる米国農業の好景気は短命に終わるのか。年末までに行われるバイデン・習近平のオンライン会談がそれを決めることになる。

米国内には、中国産の安価な工業製品の輸入増に反発する労働者が多い。だが一方では、農業のみならずエネルギー資源や機械・運輸関係の分野でも対中輸出増を期待する業界が少なくない。世論の支持率が依然回復しないバイデン大統領。米中首脳会談で政治的な決断をする可能性は今後高まっていくかもしれない。

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