農業の構造改革に向けて、活発な議論を 農薬工業会が賀詞交歓会2013年1月8日
農薬工業会は1月7日、東京・大手町の経団連ホールで平成25年賀詞交歓会を開いた。
福林憲二郎会長(住友化学代表取締役専務執行役員)は、世界的な食料の需要増に対応するためには「農産物の安全性を図りながら生産性を向上させる農薬の役割は、ますます重要になる」として、工業会として、農薬の適正使用の啓発活動、農薬がいかに安全に配慮して開発、製造、流通されているか、いかに農産物の増産、省力化に貢献しているかについて、「消費者、教育関係者、マスコミに対して積極的、効果的に発信していきたい」と述べた。
また、TPP問題を契機に農業問題がクローズアップされている今こそ、日本農業の再生・構造改革について大いに議論すべきであり、「農業への補助や支援が世界の常識となっているなか、日本の農業政策のあり方についても国民的コンセンサスに基づいた再考が必要だ」と述べた。
工業会は今年の重要課題として、前年度に引き続き安全・広報活動の戦略化、活動のグローバル化、会員のプロダクトスチュワードシップ活動推進などに取り組むとしている。
丸山孝雄副会長(北興化学工業取締役会長)は「農業と経済にとって、将来的な発展のために大きく変わる1年になるだろう」、村田興文副会長(シンジェンタ ジャパン取締役会長)は「日本は世界で最も優れた研究者、経営者、技術者の宝庫。日本の農業を世界に発信していく1年にしたい」と、それぞれ年頭の抱負を述べた。
また、来賓としてあいさつした農水省の朝倉健司・農産安全管理課長は、農薬の登録審査について「透明性を確保し、より登録しやすい利用しやすくなるよう、目に見える形で変えていきたい」と述べた。
(関連記事)
・1月24日、北九州で農薬ゼミ 農薬工業会 (2012.12.13)
・平成24農薬年度の出荷数量・金額まとまる 農薬工業会 (2012.11.21)
・農薬開発に供された虫を弔う 第57回虫供養 (2012.11.14)
・農薬の安全使用 周辺住民への配慮を 農薬工業会が講演会 (2012.08.02)
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日