欧州のバイオ農薬メーカーに出資 住友商事2017年1月20日
住友商事(株)は、農薬販売事業統括会社のSumi Agro Europe(本社:ロンドン市、以下SAE社)を通じ、スペインのバイオ農薬メーカーFutureco Bioscience(本社:バルセロナ市)に出資参画した。
バイオ農薬は、環境への負荷が低く、欧州を中心に広く注目されている。登録許認可の取得費用が比較的安価であることなどから、市場規模は欧米において、年率10%以上のペースで拡大しており、5年後には世界で6000億円規模になると予測されている。
SAE社は、欧州において25年以上にわたり農薬販売事業を行っており、現在16か国に販売網を築いている。成長戦略のひとつに「バイオ農薬の拡販」を掲げ、SAEグループ全体のバイオ農薬取扱高を、2020年度に年商60億円まで拡大することを目指している。
また同出資を契機に、汎用性の高いFutureco社製品を商品ポートフォリオに取り込むことで、現在取り扱っている化学農薬の製品企画や開発の強化も、相乗効果として期待される。
Futureco社は、研究開発に強みを持つバイオ農薬メーカーであり、バルセロナ大学や国内外の研究機関との技術提携、政府補助金の活用を通じ、革新的な新剤を開発・製造している。
今後は、SAE社が提携するほ場において、効果試験などを実施し、製品開発を加速させるほか、SAE社や住友商亊グループが持っている販売網を用いて、グルーバル展開に取り組んでいく。
住友商亊は、1970年代に日本の農薬メーカー商品の輸出を皮切りに、40年以上にわたり農薬事業に取り組み、農業の生産性向上と効率化に寄与してきた。
現在は、バリューチェーンの川下分野における深化を戦略に掲げ、欧米を中心とした30か国以上で輸入販売事業を展開しており、住友商亊グループでの売上高1500億円達成も視野に入っている。
今後は全世界、特にアジア地域において販売網の拡大強化に向けた取り組みを加速していく。またバイオ農薬の取り扱いを増やすことで、多様化する農薬需要に応えるとともに、近年高まる食の安心・安全へのニーズと食料問題の解決に貢献していく考えだ。
重要な記事
最新の記事
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(1)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(2)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(3)2025年9月18日
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(3)病気や環境幅広く クリニック西日本分室 小川哲郎さん2025年9月18日
-
【全中・経営ビジョンセミナー】伝統産業「熊野筆」と広島県信用組合に学ぶ 協同組織と地域金融機関の連携2025年9月18日
-
【石破首相退陣に思う】米増産は評価 国のテコ入れで農業守れ 参政党代表 神谷宗幣参議院議員2025年9月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】協同組合は生産者と消費者と国民全体を守る~農協人は原点に立ち返って踏ん張ろう2025年9月18日
-
「ひとめぼれ」3万1000円に 全農みやぎが追加払い オファーに応え集荷するため2025年9月18日
-
アケビの皮・間引き野菜・オカヒジキ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第356回2025年9月18日
-
石川佳純の卓球教室「47都道府県サンクスツアー」三重県で開催 JA全農2025年9月18日
-
秋の交通安全キャンペーンを開始 FANTASTICS 八木勇征さん主演の新CM放映 特設サイトも公開 JA共済連2025年9月18日
-
西郷倉庫で25年産米入庫始まる JA鶴岡2025年9月18日
-
「いざ土づくり!美味しい富山を届けよう!」秋の土づくり運動を推進 富山県JAグループ2025年9月18日
-
日本初・民間主導の再突入衛星「あおば」打ち上げ事業を支援 JA三井リース2025年9月18日
-
ドトールコーヒー監修アイスバー「ドトール キャラメルカフェラテ」新発売 協同乳業2025年9月18日
-
「らくのうプチマルシェ」28日に新宿で開催 全酪連2025年9月18日
-
埼玉県「スマート農業技術実演・展示会」参加者を募集2025年9月18日
-
「AGRI WEEK in F VILLAGE 2025」に協賛 食と農業を学ぶ秋の祭典 クボタ2025年9月18日
-
農家向け生成AI活用支援サービス「農業AI顧問」提供開始 農情人2025年9月18日
-
段ボール、堆肥、苗で不耕起栽培「ノーディグ菜園」を普及 日本ノーディグ協会2025年9月18日