遺伝子組み換え・ゲノム編集食品に対する消費者の意識調査 バイテク情報普及会2025年12月16日
バイテク情報普及会(東京都千代田区)は、全国の20代~50代の男女2000人を対象に「遺伝子組み換え食品/ゲノム編集食品」に対する意識調査を実施。遺伝子組み換え食品のイメージはこの20年間で大きく改善し、20代では約7割が好意的・中立的なイメージを持っている。
遺伝子組み換え作物の商業栽培開始から約30年が経過し、日本でもその原料を用いた食品が広く流通しているが、その実態に対する消費者の理解度にはばらつきがあり、不安や誤解がある。こうした状況を踏まえ、バイテク情報普及会は「遺伝子組み換え食品」に対する消費者意識を把握し、その受容意識の向上を目的とした調査を10月に実施。加えて、2021年より流通が始まったゲノム編集作物・魚についての意識もあわせて調査した。
若年層ほど好意的または中立的なイメージが多く、20代では約7割に到達
遺伝子組み換え食品についてどのようなイメージを持っているかとの問いに「特に何のイメージも持っていない」と答えた人が最も多く、全体の45%。若年層ほど否定的な回答が少なく、20代では「良い」「どちらかといえば良い」(好意的)と「特にイメージなし」(中立的)の合計が約7割を占めた。
■遺伝子組み換え食品についてどのようなイメージを持っていますか。全く知らない方は、どのようなイメージを持ちますか。

遺伝子組み換え食品に対するイメージはこの20年間で大きく改善
同会が過去に実施した調査と比較すると、遺伝子組み換え食品に対して否定的なイメージを持つ人は減少傾向。2004年に約20%だった好意的・中立的なイメージを持つ層は、2025年には約50%へと約2.5倍に拡大した。
■遺伝子組み換え食品についてどのようなイメージを持っていますか。全く知らない方は、どのようなイメージを持ちますか。

遺伝子組み換え食品に関する情報の提示により、42%のイメージが向上
遺伝子組み換え食品に関する複数の特徴を提示した後にイメージの変化を尋ねたところ、全体の42%が「以前より良くなった/少し良くなった」と回答。特に、安全性に関する情報がイメージ改善の主要因となった。
<提示した遺伝子組み換え食品の情報(一部)>
・遺伝子組み換え作物は約30年の利用実績があり、世界25か国以上で栽培されています。
・遺伝子組み換え作物により、農家は少ない労力で、安定して高い収穫を得ることができます。
・気候変動による干ばつや高温、洪水に強い作物を開発できる可能性があり、将来の食料不足に対応する手段として期待されています。
・遺伝子組み換え食品は、国の厳しい審査を受け、安全と確認されたものだけが流通します。
・これまで安全に食べられてきた現在の作物や食品と同じくらい安全であるかどうかを基準として、安全性は評価されています。
・WHOや米国の科学アカデミー、欧州委員会なども、これまでの利用経験から「安全である」と認めています。
・日本では大豆、トウモロコシ、綿、菜種などが主に輸入され、食用油や加工食品の原料、家畜の飼料などに利用されています。
■これらの特徴を知って、あなたの「遺伝子組み換え食品」に対するイメージや考えは変化しましたか。

ゲノム編集食品の認知度は広がりを見せず、全体の58%が「全く知らない」
ゲノム編集食品については、全体の58.2%が「全く知らない」と回答し、内容まで理解している層はわずか9.1%にとどまった。年代別に見ても「全く知らない」という回答が20代~50代のすべてで過半数を占め、年代に関わらず、ゲノム編集食品についての知識が広く行き渡っていないことが分かった。また、全体の51.2%が「全く知らない」と回答した前回(2021年)の調査結果と比べても、認知度は広がっていない。
■「ゲノム編集食品」についてどのようなイメージを持っていますか。全く知らない方は、どのようなイメージを持ちますか。

<バイテク情報普及会 会員会社>
コルテバ・アグリサイエンス日本株式会社、シンジェンタジャパン株式会社、バイエル クロップサイエンス株式会社、BASFジャパン株式会社(50音順)
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