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農薬:現場で役立つ農薬の基礎知識 2014

【現場で役立つ農薬の基礎知識 2014】[4]春夏野菜の病害虫防除 いまが確実に防除できるチャンス2014年4月14日

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・耕種的防除で病害虫密度を低くする
・農薬は必ず「使用適期」に使う
・春夏野菜の病害虫とその防除対策
(アブラムシ類、コナジラミ類、うどんこ病、べと病、疫病)

 本年は、記録的な大雪が2回もあり、農業関係の被害は甚大なものがあった。特に、関東近県ではハウスが潰れるなど大きな被害があり、春の育苗作業にも大きな影響が出ているとのことで、被災された方々には心よりお見舞い申し上げるとともに、一日でも早い復旧をお祈りしたい。
 そんな中、暑さ寒さも彼岸までの言葉どおり、急に春めき、病害虫防除の時期がやってきた。今回は、春夏野菜の病害虫防除について取材し、整理してみた。

現在お読み頂いているこの記事は2014年に掲載した内容です。

春夏野菜病害虫防除に関する2018年最新記事はコチラをご覧ください。

 

 春夏野菜といえば、トマトやキュウリ、ピーマン、ナス、といった果菜類やスイカやカボチャ、トウモロコシやバレイショが主なものである。こういった作物と気候条件のこともあり、発生する病害虫の密度もまだ少なく、被害も比較的少ない。こう書くと、防除も手抜きできそうだが、この密度が低い時こそが、確実に防除できるチャンスである。なぜなら、病害虫の密度が低いと防除効率も高くなるし、次世代の発生密度も低く抑えることができるので、今シーズンの病害虫の発生全体を抑えることにつながる。

◆耕種的防除で病害虫密度を低くする

 防除の効率をあげるには、対象となる病害虫の発生密度を低くするとよい。その初期の方法として、耕種的防除がある。この防除方法は、病害虫の嫌がるような環境に圃場を変えてやることで、病害虫を発生しにくくする狙いがある。病害虫の密度が低いと、農薬の効果が出やすく、効率的な防除ができるようになる。
 例えば、アブラムシは、銀色を嫌う性質があるため、シルバーマルチをするだけで作物への寄生を少なくすることができる。この方法は、使用できる時期が異なる場合もあるが、是非お試しいただきたい。
◎耕種的防除の例
(害虫)防虫ネット、有色粘着紙、シルバーマルチ、周辺雑草防除、手取り など
(病害)熱消毒、土壌還元消毒、拮抗微生物利用、有機物施用、輪作、抵抗性品種の利用、弱毒ウイルス、栽培時期の移行、適正施肥、雨よけ栽培 など
(雑草)機械除草、耕運、マルチかけ など

◆農薬は必ず「使用適期」に使う

 農薬は、それぞれに個性があり、それを十分に把握した上で、それを活かした使い方が必要になる。使おうとする農薬のラベル、解説技術資料などをよく読み、特に「使用適期」(農薬の効果が最も出やすい使用時期)は十分に把握した上で散布したい。
 例えば、「害虫が小さい時に散布する」と書いてある農薬の場合、既に大きくなった害虫にはまず効かないと思ってよいし、「病害が発生する前に散布する」と書いてある場合、病害の発生後にいくら散布しても効果がなく、無駄な散布になってしまうと考えて良い。
 このようなことを避けるだけでも、防除の効率は格段によくなるので、農薬の情報は常に仕入れるようにしておきたい。

◆春夏野菜の病害虫とその防除対策

アブラムシ類

発生量が少ないうちが防除のチャンス 春夏野菜では、ワタアブラムシやモモアカアブラムシが問題となる。ワタアブラムシは、年に十数回発生し、6月?8月が発生のピークになる。
 薬剤としては、有機リン系やピレスロイド系、ネオニコチノイド系の効果が高いが、有機リン系やピレスロイド系など薬剤抵抗性の発達事例が多いので、薬剤選択にあたっては指導機関の情報などを確認が必要だ。
 モモアカアブラムシは、4月上旬から5月下旬がピークとなり多くの作物に寄生して被害を起こす。各種ウイルス病を媒介するので、しっかりと防除したい。有機リン系やピレスロイド系、ネオニコチノイド系の効果が高い。

(写真)
アブラムシ類、発生量が少ないうちが防除のチャンス

コナジラミ類

 コナジラミ類は果菜類に多く発生する害虫で、オンシツコナジラミ、タバココナジラミ、シルバーリーフコナジラミがある。
 特にトマトでは、トマト黄化葉巻病というシルバーリーフコナジラミが媒介する病害が大きな問題となっている。これは、トマト黄化葉巻病ウイルス(TYLCV)によって起こり、新葉が巻いたり、小葉化、黄化などの症状が起こり、株全体が萎縮する。短期間にシルバーリーフコナジラミがほ場全体に病原ウイルスを伝播して発病させるため、収量が激減し、世界中のトマト農家に恐れられている。
 コナジラミ類の防除は、側窓・入口・天窓への防虫ネット(0.4mm目)の設置や苗での防除の徹底、植付時の殺虫粒剤の使用による初期防除、栽培終了後の施設の蒸しこみ処理)、地域一斉対策(野良トマトの除去、周辺雑草の防除、家庭菜園への防除依頼など)などがあるが、実施可能なことはできるかぎり全部実行したい。
 防除薬剤としては、オンシツコナジラミは、登録のある薬剤であればうまく防除できるが、タバココナジラミやシルバーリーフコナジラミでは、薬剤ごとに効き目がちがうので、指導機関等の情報を確かめる必要がある。
 タバココナジラミに効果の高い薬剤について、指導機関等が出している情報を調べてみると、サンマイトフロアブル、スタークル顆粒水溶剤、ベストガード水溶剤の3剤の効果が高かった。これらよりは落ちるが、モスピラン水溶剤やアドマイヤー顆粒水和剤やアクタラ顆粒水和剤、ダントツ水溶剤、ハチハチ乳剤なども効果があるとのこと。地域の指導情報などを参考に防除対策を組み立ててほしい。

うどんこ病

 キュウリやスイカ、カボチャなどウリ科野菜に多く発生する。
 葉っぱの表面などに白い粉状の病斑を発生させ、ひどくなると葉柄やつるの部分にも発生し、だんだん樹が弱って収量が減ったり、実の品質が悪くなるので確実に防除したいものである。
 診断は容易なので、発生が認められたら、発生初期の頃から定期的に丁寧に防除したい。防除薬剤は、ダコニールやフルピカなど予防効果の高い薬剤を防除の中心にして、やや発生が増えてきたら、EBI剤など効果の高い薬剤を散布するとよい。ただし、うどんこ病は、複数の薬剤で耐性菌が発生しているので、薬剤の選定にあたっては、地域の指導機関に確認する必要がある。

べと病

地際の葉柄から水浸状にあめ色の病斑が生じ、軟化腐敗する 春夏野菜では、主にキュウリなどウリ科野菜に発生する。
淡黄褐色の葉脈に囲まれた不整形病斑が発生させ、病気の広がり方が早く、樹勢が衰えて、商品性や収量が低下する。
 病原菌はべん毛菌類と呼ばれる湿度を好む病原菌(かび)で、卵胞子という形で土中に潜み、降雨があると分生胞子を形成して、飛散し伝染していくため、梅雨時など降雨が多く、湿度が高い時に発生が多くなる。
 この病害は感染から発病までの期間が短いため、気付いた時には既にかなりの範囲で病気が広がっている可能性が高いので、べと病がいつも発生するような畑では、初期病斑をできるだけ早く発見し、発病初期に徹底して薬剤散布を行うとよい。
 その際、葉の裏側に病斑があるので、葉の裏にもしっかりと薬剤が届くよう丁寧に散布することが重要である。
 薬剤防除は、予防効果に優れ残効も長い保護殺菌剤(ジマンダイセン、ダコニール、ペンコゼブなど)をローテーション散布の基本として、少しでも病勢が進むようなら速やかに治療効果も有する薬剤(アミスターフロアブルやリドミルMZなどを使用して、病勢を止めるようにするとよい。ただし、ストロビルリン系薬剤などの耐性菌が発生しているので、薬剤の使用の前に指導機関の情報を確認してほしい。

(写真)
地際の葉柄から水浸状にあめ色の病斑が生じ、軟化腐敗する

疫病

 春夏野菜では、主にトマトなどナス科野菜に発生する。
 植物体の色んな場所に発生し、葉では暗褐色から灰緑色の水浸状の病斑を形成し、乾燥した被害部分は黒褐色になる。果実にも発生するので、商品価値の低下が著しく、しっかりと防除したい病害である。
 べと病と同じように湿度を好む病害なので、発生が多くなる時期は葉の手入れを着実に行って、通風をよくし、できるだけ湿度を下げるようにする。
 薬剤防除は、予防効果に優れ残効も長い保護殺菌剤(ジマンダイセン、ダコニール、ペンコゼブなど)をローテーション散布の基本として、少しでも病勢が進むようなら速やかに治療効果も有する薬剤(アミスターフロアブルやリドミルMZなどを使用して、病勢を止めるようにするとよい。

 防除薬剤選定の参考となるよう防除薬剤一覧表を付したが、この表は適用作物と適用病害虫、使用方法からおおざっぱに薬剤を選択できるようにしてあるので、実際の使用にあたっては、農薬ラベルを見て、適用作物、使用時期、使用方法を確実に確認して正しく使用してほしい。

(下の二つの表をクリックするとそれぞれPDFファイルが開きます)

ナス科春夏野菜の防除薬剤一覧

ウリ科春夏野菜の防除薬剤一覧

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