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農薬:防除学習帖

IPM防除11【防除学習帖】第112回2021年8月6日

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防除学習帖では、「みどりの食料システム戦略」で重要な革新的技術として取り上げられたIPM技術について、その具体的な技術の内容を紹介しており、これまで、生物的防除、物理的防除を紹介してきた。前回までに病害の耕種的防除法を紹介したので、今回からは、害虫の耕種的防除法を紹介する。

IPM防除11

1.害虫の耕種的防除

本稿では、物理的防除法と耕種的防除法を分けて整理したので、本稿では、防虫ネットなどの物理的防除法とは異なる方法を以下に紹介する。(物理的防除法についてはNo.108 IPM防除(7)を参照)

(1)害虫忌避性植物の植栽

この方法は、文字通り害虫の忌避効果を持つ植物を作物と混植することで害虫の被害を抑えるものである。コンパニオンプランツとも呼ばれ、野菜とハーブ類の組み合わせが園芸店などのホームページ等で数多く紹介されている。

ただし、忌避効果等は地域や時期によって異なるため、コンパニオンプランツの効果の発現程度は異なっている。つまり、「ある時期ではよく効いたが、異なる時期では効き目がなかった」といったことも起こり得るということを理解しておく必要がある。

農業分野で確実に効果があると実証データも含めて揃っているのが、マリゴールドの混植による土壌センチュウ類の密度抑制である。おもにネコブセンチュウ防除に効果を発揮した事例が多く紹介されている。

ただし、植物一般にいえることであるが、植物の根等からはアレロパシーと呼ばれる他の植物の生育に抑制的に働く物質を出すことが知られており、作物と害虫忌避性植物の組み合わせによっては、作物の生育に悪影響のあるものもあるので、事前に指導機関や種苗会社等に確認しておく必要がある。また、混植する植物の種代が多くかかるような場合は、経営的にマイナスとなる場合も多いので、導入前に混植により得られる効果と収支をよく検討しておく必要がある。

(2)輪作

害虫も病害と同様に嗜好性があるので、同じ作物を植え続けると同じ種類の害虫が増加するので、できるだけ加害する害虫が重ならないような作物による輪作体系を組む必要がある。ただし、害虫には、加害する作物範囲が広いものも多いので、輪作が可能な作物の範囲が狭くなるのが難点だ。なので、害虫に対しては病害ほどの輪作の効果は無いということを理解しておいた方が良い。

(3)栽培時期の移動

害虫は種類ごとに発生生態が異なっており、発生量に波がある。つまり、一部の施設などで発生する害虫を除き、ある時期に発生が始まり、増殖がピークを迎え、ある時期にはすーっと発生が減少し、ほ場からいなくなるといった期間が必ずある。

この害虫がいなくなる時期に作物を栽培するのが栽培時期の移動という方法である。ただし、害虫の発生がなくなる時期というのは、冬期間であるので、冬に生育適正があるものに限られるので、この方法が採用できる露地ものの作物や作型には限りがある。もちろん、加温などにより栽培に適した条件を作れる施設栽培であれば、多くの作物で栽培時期の移動も可能となるが、燃料代などの経費が増嵩するのが難点である。

2.雑草の耕種的防除

雑草の防除にも、数は少ないが、物理的防除以外にいくつかの耕種的防除法があるので以下に紹介する。

(1)カバープランツの植栽

雑草も、さすがに他の植物がはびこっている場所には、生えるのは難しい。雑草が生えにくくなる要因は、養分や光の競合、根圏の寡占化などが主なものである。主に、水田畦畔や法面の雑草抑制を目的に使用され、背が低く、繁茂しやすい植物が選ばれる。

芝やクラピアなどが多く使われるが、最近はココピートなども多くなっているので、用途に合わせて、植物を選ぶようにする。

(2)対抗植物の植栽

害虫の忌避植物の項で記述したが、植物にはアレロパシーとよばれる物質を出しており、それを利用して植栽する方法である。ただし、作物の生育に影響があっては元も子もないので、作物と対抗植物の組み合わせが重要となる。例えば、コンパニオンプランツとして利用が多いヘアリーベッチやハッショウマメは、広葉雑草をよく抑制するが、イネ科植物の生育には影響を与えない性質がある。このことを利用し、両者はムギやトウモロコシなどのイネ科作物や果樹の下草管理に最適なコンパニオンプランツといえる。いずれにしろ、コンパニオンプランツを検討する場合は、過去の事例などをよく調べ、目的にあったものを選ぶようにしてほしい。

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