「スラウェシ島」のブラックタイガー養殖業のASC認証取得を支援 日本生協連2020年4月20日
日本生協連は、2019年3月から21年6月にかけて、“ブラックタイガー”の主な産地インドネシアで「スラウェシ島エビ養殖業改善プロジェクト」を支援する「ブラックタイガー養殖業改善協力金」を実施し、2019年度は900万円を寄付した。
インドネシア「スラウェシ島 エビ養殖業改善プロジェクト」での日本生協連の役割
水産資源は、過剰漁獲などによる資源の枯渇や生物多様性の危機が世界的な問題となっている。
このため、日本生協連は、プライベートブランドであるコープ商品で環境に配慮した持続可能な水産物の調達拡大を進めており、2007年に海洋の自然環境や水産資源を守って獲られた水産物に与えられる「MSC認証(海のエコラベル)」(※1)商品の取り扱いを開始し、2017年には、ノルウェー産サバを原料とした商品の開発を行うなど、取り扱い魚種を拡大している。
そして2019年からは、持続可能な水産物調達に関する取り組みを強化することとし、エビ(ブラックタイガー)を調達する産地の1つであるインドネシアのスラウェシ島の養殖場で、環境と社会に配慮した責任ある養殖への転換の取り組み支援を開始した。
「ブラックタイガー養殖業改善協力金」の仕組み
エビ養殖業改善プロジェクトは、インドネシア企業のBOMAR社、(公財)世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)、WWFインドネシアと協働で3年間の予定で進められている。このプロジェクトの目的は、「生態系・生物多様性の保全」と「持続可能な地域住民の生計確立と水産物の生産・消費」。その主な活動は、養殖池開発によって失われたマングローブの再生、水質調査などに関する手順書の作成とトレーニングの実施、エビの資源管理に関する政策提言などを行うことだ。
日本生協連はその目的達成のため、まずASC(水産養殖管理協議会)の基準に基づいた養殖業への改善を支援し、対象地域のエビ(ブラックタイガー)の「ASC認証」(※2)取得を目指すとした。
このエビ養殖業改善プロジェクトを支援する「ブラックタイガー養殖業改善協力金」は、ブラックタイガーを使ったコープの対象商品を1点購入するごとに3円を積立て、同プロジェクトに寄付するというもの。
2019年度の対象商品の供給実績は291万130個、協力金の総額は873万390円となり、日本生協連はこの協力金と合わせて900万円の寄付を行った
ブラックタイガーを使ったコープ商品の例
この協力金の概要は次のとおり。
▽期間 2019年3月21日?21年6月20日
▽寄付方法 対象商品を1点買うごとに3円を寄付
▽寄付先 「スラウェシ島エビ養殖業プロジェクト」(窓口:WWFジャパン)
▽対象商品 ブラックタイガーを使用したコープ商品14点(※3)
(※1)イギリスに本部があるMSC(海洋管理協議会)が定めた「持続可能な漁業のための原則と基準」に基づき、水産資源や海洋環境を守って獲った天然の水産物に与えられる認証。漁業を第三者の認証機関が認証した水産物にMSC認証マークが与えられる。
(※2)「ASC認証」は、ASC(水産養殖管理協議会)の基準に基づいた環境に負担をかけず地域社会に配慮して操業している養殖業に対する国際的な認証制度。認証を受けた製品には、ロゴマークをつけることができる。
(※3)このプロジェクトの対象養殖池で生産された原料を使用していない商品もある。商品の詳細はコープ商品サイトを参照。
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