16年ぶりに「サシバ」が営巣 豊田市自然観察の森で確認 日本野鳥の会2020年10月14日
自然保護団体の日本野鳥の会は、2003年度から管理運営している愛知県豊田市の自然観察の森で、環境管理活動により16年ぶりにサシバが営巣したことを確認した。
生き物が豊富な里山環境の指標となるサシバ(タカ目タカ科サシバ属 全長約41cm)
里山生態系の頂点に位置するタカの仲間サシバは、生き物が豊富な里山環境の指標となる。そこで観察の森では、2003年度に周辺の里山124.5ヘクタールが管理地に含まれたのを機に、サシバを保全目標種とする里山保全事業「サシバのすめる森づくり」を2005年にスタートさせた。
具体的にはサシバの餌となるカエルやヘビを増やすため、計1万2931ヘクタールの休耕田を整備し、水を張ることでカエルの産卵場所を確保。また、餌資源の変化を知る指標としてニホンアカガエルの卵塊カウント調査も行っている。
今年6月に管理地内で巣を発見し、ペアが2羽の雛を育てているのを確認。これは16年ぶりの営巣で、長く続けてきた保全事業の成果と言える。
一旦繁殖が途絶えて後に環境保全活動により復活したのは、全国的にも非常に珍しい例だという。
サシバは、東北地方以南に夏鳥として渡来する中型の猛禽類。南西諸島からフィリピンなどで越冬し、おもにトノサマガエルやニホンアカガエルなどの両生類、シマヘビやニホンカナヘビなどの爬虫類、ヤママユガの幼虫やトノサマバッタなどの昆虫類、小型哺乳類などを食物としている。東日本でサシバの生息地の多くは谷津田や谷戸と呼ばれる里山環境。サシバの行動圏は約100~200ヘクタールで、水田と森林の接する長さが長い環境を好む。
豊田市自然観察の森の営巣環境
重要な記事
最新の記事
-
【現地レポート・JAの水田農業戦略】新たな輪作で活路(2)子実コーンの「先駆者」 JA古川2024年3月29日
-
農業者所得増加へデジタルビジネス加速 農林中金 中期ビジョンを策定2024年3月29日
-
「子ども世代に農業勧めたい」生産者の2割 所得向上が課題 農林中金調査2024年3月29日
-
東京・大阪で組合長らが 「夢大地かもと」スイカをPR JA鹿本2024年3月29日
-
全国から1,000名を超える農業の担い手が集う 「第26回全国農業担い手サミットinさが」開催 佐賀県2024年3月29日
-
家族みんなで夏の農業体験はじめよう 食農体験イベント「土袋でデコきゅうり」開催 JA兵庫六甲2024年3月29日
-
(377)食中毒1万人は多いか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年3月29日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第96回2024年3月29日
-
【人事異動】全国農業会議所(4月1日付)2024年3月29日
-
品種で異なるメロンの味わいを体験 自由が丘「一果房」で29日から 青木商店2024年3月29日
-
第160回勉強会「レジリエントな植物工場運営・発展に向けて~災害からの復旧・復興事例から学ぶ」開催 植物工場研究会2024年3月29日
-
創立55周年記念 ガーデニング用 殺虫・殺菌スプレーなど発売 住友化学園芸2024年3月29日
-
「核兵器禁止条約」参加求める26万の署名 藤沢市議会が意見を採択 パルシステム神奈川2024年3月29日
-
尾鷲伝統の味「尾鷲甘夏」出荷開始 JA伊勢2024年3月29日
-
令和6年能登半島地震 被災地農家を応援 JA全農石川へ寄付 KOMPEITO2024年3月29日
-
林木育種センター九州育種場 九州育種基本区の「スギエリートツリー特性表」公表 森林総研2024年3月29日
-
農業フランチャイズのクールコネクト シードラウンドで3200万円を調達2024年3月29日
-
鳥インフル 米メイン州からの家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年3月29日
-
畜産施設の糞尿処理で悪臭対策 良質な堆肥化を促進 微生物製剤を開発 B・Jコーポレーション2024年3月29日
-
水田のスマート水管理で東大大学院農学生命科学研究科と共同研究開始 ほくつう2024年3月29日