日本酒の輸出支援プラットフォーム 実証実験を開始 BIPROGY2022年5月18日
BIPROGYは、日本酒の輸出を支援するプラットフォーム「J's Marketplace」のトライアルサービスを開始。蔵元と海外の輸入事業者をつなぎ、日本酒の輸出を支援するプラットフォームの実証実験を行う。

「J's Marketplace」は、輸入事業者と蔵元の新たな出会いを創出するプラットフォーム。輸入事業者と蔵元は、「J's Marketplace」を通じて、デジタル取引を行うと同時に、輸送や通関に関する手続きを行える。「J's Marketplace」を利用することで、輸出入経験が少ない蔵元でも簡単に輸出入の取引ができ、小口注文・小口輸送により大幅な時間短縮と商談機会を創り、売上増加と顧客満足度の向上につなげる。
日本国内における清酒の課税移出数量(生産量)は、ピーク時の1971年度から2019年度には3割以下の46万キロリットルまで減少。清酒を製造する蔵元は、1536蔵で、2009年度比193蔵減に減少している。一方、清酒の輸出金額は、「WASHOKU」のユネスコ無形文化遺産への登録もあり、コロナ渦でも急成長を遂げて2021年は過去最高額の402億円(前年対比166%)と順調に伸びている。
輸出拡大を目指す蔵元にとって、展開国の拡大や取引を増やすには、輸入事業者との商談交渉、商談成立後の個別注文、輸出ごとに必要な書類作成など様々な手続きが必要だが、言葉の壁や海上・国内輸送手段の確保などの課題から限られた蔵元しか日本酒を輸出できていない。

2019年度に閣議決定された「農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略」では、清酒が重点品目に位置付けられ、2025年には600億円(2019年比約2.5倍)の輸出を目指している。日本の伝統である清酒製造を守り、地方産業に高く貢献する蔵元を維持拡大するには、海外へ販路を広げるための企業基盤の整備が急務となっている。
同社は、「J's Marketplace」を通じて、日本の各地域にある魅力的な日本酒を世界に発信。また、実証実験の結果に基づき、同サービスを2022年度に事業化し、将来的には200蔵元以上が参加し10数か国へ輸出する、日本起点のコミュニティーへの拡大を目指す。
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