熊による被害木から生まれた「くまはぎの薪️」Makuakeで先行販売2022年5月25日
開かれた林業とつなげる森づくりを提案する株式会社桑木(石川県白山市)は5月24日、熊による被害木から生まれた「くまはぎの薪️」の先行販売を応援購⼊サービスMakuakeで開始。傷つけられて廃材となる木をキャンプ用薪として販売し、売り上げの一部を里山整備に使うことでくまはぎ被害を減らし、豊かな森を次世代につなぐ。
リターンの「くまはぎの薪」
くまはぎは、熊が水分を舐めるために樹皮を剥がす行為で、剥がされた木は腐ったり枯れたりするため、木材としての価値が大きく低下する。本来なら廃材として捨てられるこの被害木を、同社はキャンプ用薪として活用し、売り上げの一部を里山整備に使用。このプロジェクトを通して、くまはぎ被害の減少と森の関係人口の増加をめざす。
2022年の石川県の資料によると加賀市、小松市、白山市、金沢市では、2016年から2020年の5年間で約5ヘクタール、約3510本のくまはぎ被害が発生。原因のひとつに、里山が荒廃し、人と熊の生活圏の境目が曖昧になっていることがあげられる。また、2021年の林野庁のデータによると、1980年からスギの木の価格は急激に下落しており、現在ではピーク時の約3分の1の値しかつかない。その背景には外国産木材の台頭や木材建築の減少がある。また、林業従事者の減少や高齢化も顕著で、里山の荒廃は林業家の減少と放置林の増加が要因となっていると考えられ、里山の荒廃は害獣被害だけでなく、土砂災害や地盤弱体、生命体の絶滅など一般の生活者にも影響を及ぼす。
同社は、今回のプロジェクトによるキャンプ用薪の販売をはじめとして、多くの人に森や林業の現状を知ってもらい、気軽に森づくりに関われる活動を展開予定。また、木を植え、育て、切るというこれまでの林業だけでなく、複数の事業軸を持ち、新しく面白い林業の在り方を提案していく。
重要な記事
最新の記事
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:JA水戸 那珂川低温倉庫(茨城県) 温湿度・穀温 適正化徹底2024年4月19日
-
協同組合のアイデンティティ 再確認 日本文化厚生連24年度事業計画2024年4月19日
-
「長崎県産ハウスびわフェア」直営飲食店舗で19日から開催 JA全農2024年4月19日
-
「みのる食堂アミュプラザ熊本店」開業3周年記念で特別メニュー提供 JA全農2024年4月19日
-
「ハッピーターン」の 粉だけ当たる「幸福の日 粉うま祭りキャンペーン」開催 亀田製菓2024年4月19日
-
「CO・OP共済 子ども・学生未来応援プロジェクト」実施 2団体へ542万円を寄付2024年4月19日
-
「AFJ日本農業経営大学校 イノベーター養成アカデミー」第一期生が入学2024年4月19日
-
たまねぎべと病 近畿、中国、四国で多発のおそれ 令和6年度病害虫発生予報第1号 農水省2024年4月18日
-
春メロン4億円の販売を目指す JAくま2024年4月18日
-
安全性検査をクリアの農業機械 農用トラクターなど1機種25型式を公表 農研機構2024年4月18日
-
JAグループのガソリンスタンドに急速充電器「DMM EV CHARGE」導入2024年4月18日
-
【スマート農業の風】(3)データ駆動型農業へ転換しよう2024年4月18日
-
入会牧野【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第287回2024年4月18日
-
チューリップ切り花が復活の兆し【花づくりの現場から 宇田明】第33回2024年4月18日
-
4月1日新事務所移転 緑の安全推進協会2024年4月18日
-
東京農大と共同研究 良食味米「コシヒカリ」で低糖質米を実現 栽培手法を確立 ジェイフロンティア2024年4月18日
-
Oisix「おいしくアップサイクル ふぞろいキウイチップス」など3種発売2024年4月18日
-
「飯縄山」からの伏流水で育つ米と玄米の直売市開催 長野県飯綱町2024年4月18日
-
「食品製造現場におけるロボット等導入及び運用時の衛生管理ガイドライン」を策定 農水省2024年4月18日
-
「みどりの食料システム法に基づく基盤確立事業」実施計画認定を取得 アイアグリ2024年4月18日