原始的ミトコンドリアDNA複製酵素の発見 筑波大など研究グループ2024年2月26日
筑波大学、海洋研究開発機構、農研機構、京都大学の研究グループは、真核生物の多様な系統から、祖先的なミトコンドリアゲノムの複製に関わるDNAポリメラーゼと考えらえるrdxPolAを発見。また、系統樹上でのrdxPolAの分布を検討し、真核生物初期進化から現在に至るまでの、ミトコンドリアゲノム用DNAポリメラーゼの進化シナリオを提案した。
研究で発見した、rdxPolAの系統樹と蛍光写真
ミトコンドリアは、祖先真核生物の細胞内に共生した細菌(αプロテオバクテリア)から進化した細胞内小器官。独自のゲノム(ミトコンドリアゲノム)を持っており、これはαプロテオバクテリア共生体のゲノムが縮退した結果。真核生物の多くのグループでは、POPと呼ばれるDNA複製酵素(DNAポリメラーゼ)がミトコンドリアゲノムを複製している。
同研究では、真核生物の多様な系統から、POPを含めて既知タイプとは異なる10種類の新奇DNAポリメラーゼを発見。これらについて、それぞれの進化的起源と細胞内で機能する場所を詳細に解析した結果、その中の一つ「rdxPolA」がミトコンドリアゲノムの複製を行っており、αプロテオバクテリア共生体が持っていたDNAポリメラーゼの直系の子孫であると判明した。rdxPolAは、祖先的なミトコンドリアゲノムを複製すると考えられ、原始真核生物から、現在地球上に棲息する真核生物に至るまでの、ミトコンドリアゲノム用DNAポリメラーゼの進化シナリオが提案された。
同研究成果は、ミトコンドリアのDNA複製機構がどのように進化してきたか、原始真核生物細胞内でミトコンドリアがどのように確立したのかを解明する上で重要な知見を提供する。
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