道の駅「すばしり」でトラブル 指定管理期間満了後も前管理者が「営業」継続 小山町、明け渡し迫る2026年4月6日
富士山の眺めが美しい道の駅「すばしり」(静岡県小山町、JAふじ伊豆管内)で指定管理者の交代に絡むトラブルが起きている。3月31日まで指定管理者だった観光開発株式会社(静岡県小山市)が、指定期間満了後も「暫定的に」道の駅の営業を継続。町は「法的手続きも視野に」(商工観光課)施設明け渡しを求めている。双方の主張はすれ違い、収拾の目途は立っていない。
雄大な富士山が望める道の駅「すばしり」(国土交通省中部地方整備局ホームページから)
道の駅「すばしり」は富士山の東側の麓にあり、「富士山に一番近い道の駅」として知られ、店内には富士山麓の地場野菜が並ぶ。
2011年にオープンし、2020年4月1日から26年3月31日まで、町内の企業、観光開発株式会社が小山町から指定管理者に指定され、管理運営してきた。
次の指定管理者が公募され、25年10月17日、小山町公の施設の指定管理者選定委員会で株式会社名鉄ミライートが選定された。「道の駅『すばしり』を富士山観光の重要拠点と位置づけ......名鉄グループのノウハウとネットワークを活かした管理運営体制により、施設の適正な管理運営と観光交流及び地域振興の両立が十分に期待できる内容である」(経済産業部長の町議会答弁)ことが選定理由だった。
道の駅「すばしり」のレストランでは、地元食材を使った「すばしりみくりやそば」も人気だ(道の駅「すばしり」ホームページから)
観光開発が「道の駅『すばしり』」ホームページに掲載した「お知らせ」によると、同社は町及び次期指定管理者(名鉄ミライート)に対し、指定管理期間満了日以降、速やかに原状回復工事を行って引き継ぐ意向を26年1月から伝えていた。
ところが、人員不足等の影響で原状回復工事が長引き、道の駅の営業休止期間が長引くことによる地域への影響に対する懸念が町から示されたことを受け、「当社としては、協定で定められた原状回復に依らずして、当社が指定管理者となっていた際に小山町の承認の下で当社の費用負担にて価値向上を図った現状の設備も含めて次期指定管理者に引き継ぐことに向けた協議を行っている段階です」とし「現在も協議中」とする。そこで「道の駅としての機能を維持し、地域経済への影響を最小限とすべく、その趣旨を示したうえで、本年4月1日以降も暫定的に本道の駅の営業を継続しているものです」と述べている。
それに対し町側は「次期指定管理者の責任によらない理由により、円滑な施設引継ぎができない状況にあります」と述べ、施設の明け渡しが確定するまで当分の間、道の駅を町が暫定管理するとともに、「施設の明け渡しについて、しかるべき手続きを進めております」(町ホームページ、3月31日付掲載)とする。商工観光課は「法的手続きも視野に調整している」と話す。
道の駅「すばしり」では、施設管理者が売上の5%を町に納め、残る金額で切り盛りしてきた。
道の駅を所管する国土交通省では「今回のように、指定期間満了後も、前の事業者が営業を継続する例は聞いたことがない。前の事業者と次の事業者との間で運営の空白が生まれないようにするのが普通だと思う」(道路局企画課)と話している。
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