果菜類の植物工場で完全自動栽培めざすHarvestXへ出資 東大IPC2021年1月19日
東京大学協創プラットフォーム開発(株)が運営するオープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合(AOI1号ファンド)は、東京大学関連ベンチャーで、ロボットによる果菜類の完全自動栽培により農業の人手不足解決をめざすHarvestX(株)に、1500万円の出資を行うことを決めた。
食料問題、農業人口の不足や詩型コロナウィルスによる食の衛生面・安全に対する関心の高まりとともに植物工場市場への注目が高まっている。レタスなど葉物類の植物工場が展開を広げる一方、果物類はミツバチを媒介とした虫媒受粉に多くを依存しており、受粉収穫の不安定さや、飼育管理のコストが課題となっている。こうした状況の中、HarvestXは、ミツバチに代わる手段としてロボットを活用した授粉・収穫技術の開発に取り組み、現在はイチゴを対象に授粉から収穫までの栽培の完全自動化をめざしている。
HarvestXは、東京大学が主催する「本郷テックガレージ」で事業を立ち上げ、South by Southwest (SXSW)のTrade Show出展をめざす「Todai To Texas」への参加を通じて、プロダクト開発を推進してきた。
東大IPCは第3回「1st Round」でHarvestXを会社設立前に採択。会社の立ち上げ支援や事業計画策定などを支援、植物工場を展開する企業との協業体制も確立した上で今回の投資を決めた。なお、今回のHarvestX社への投資は、同社経営陣のほか、ANRI(東京都渋谷区)との共同出資となる。
HarvestX代表取締役の市川友貴氏は「今回の資金調達により、ロボット開発及び実証実験をより加速していく」とコメント。また、東大IPCの古川圭祐氏は「HarvestXの開発力はもちろん、果菜類の完全自動栽培実現による植物工場市場の展開寄与にも大いに期待している。今後、HarvestXと共に、植物工場の課題解決を進め、安定的な食糧生産と供給へ向けて日本、さらにはグローバルでの展開をめざしていく」と話している。
AOI1号ファンドは、東京大学周辺でのオープンイノベーション活動の推進を目的に、「企業とアカデミアとの連携によるベンチャーの育成・投資」というコンセプトで2020年にスタート。ベンチャーキャピタルやオープンイノベーションを推進する企業との様々な連携を通じ、アカデミアの生み出す学術・研究成果を活用するベンチャーの創出と育成、投資を進めている。
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