遺伝子組換え作物の混入率を正確に評価「グループ検査法」国際標準化 農研機構2021年9月3日
農研機構が中心となって、国際標準化機構で規格化を進めてきた、遺伝子組換え作物の検査法に関する国際規格「ISO 22753:2021」が8月27日に発行された。
スタック品種の例
同規格には、遺伝子組換え(GM)作物が含まれているかどうかの定性検査の結果から、その混入率を統計的に評価する手法について、用語の定義や検査に求められる技術的な要件などが記載されている。その付属文書に、農研機構が開発し、日本の公定検査法として定められている"グループ検査法"が具体的な事例として収載された。
日本では、2001年の遺伝子組換え食品表示の義務化以降、公定検査法が定められ、国内外の多くの機関で検査に利用されてきたが、近年の掛け合わせ(スタック)品種の普及により、従来の検査法では、遺伝子組換え作物の混入率が実際の混入率より高く評価されるという問題があった。
その解決策として、農研機構は、スタック品種の場合でも正確な混入率の評価を可能にする手法である"グループ検査法"を開発し、2016年に公定検査法として提案・採用された。
今回の国際規格の発行により、"グループ検査法"が国際規格に適合した検査法として国内外に認知され、農産物の国際貿易に広く利用されることが期待される。また、これを通じ、日本に輸入される農産物の品質管理や食品表示の一層の信頼性向上につながる。
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