ロイヤリティビジネスを見据え 生食用ぶどうの品種開発へ参入2021年9月3日
株式会社GREENCOLLAR(東京都中央区)は、株式会社林ぶどう研究所(岡山市)と共同で、育種ロイヤリティビジネスを見据えた生食用ぶどうの育種分野へ参入。品種開発から生産、販売までを担う垂直統合型の事業体制の構築をめざす。
GREENCOLLARが取得したニュージーランド第1号圃場
優良な品種の開発は農業における競争力の源泉となる一方、日本の植物新品種の登録出願数は減少傾向にあり、将来的な国際競争力の低下が懸念されている。今回の協業で、品種開発に加えて育成者権の保護と育成者への収益還元システムを構築することにより、育種ビジネスを魅力的な産業へと転換させ、国際競争力を強化する。
GREENCOLLARは、ニュージーランドで第1号ほ場を取得し、ニュージーランドにおける生産を本格的に開始。そのほ場に林ぶどう研究所との開発拠点を設け、共同で品種開発に取り組み、林ぶどう研究所が開発した「マスカットジパング」を生産する。
今回の育種分野への参入により、品種開発から生産、販売までを自社で行う垂直統合型での事業体制を実現。年2回の生産・販売の結果を品種開発・品種改良に活かすことで、生産地の環境と多様化する消費者の嗜好に応じた品種の提供が可能になる。
林ぶどう研究所代表取締役の林慎悟氏は、「品種保護制度が確立されたニュージーランドで共同開発に取り組むことで、開発のスピードを強化すると共に、ロイヤリティビジネスに取り組むことで、持続的な開発環境を整えることが可能となる。将来的にはこの開発プラットフォームをより開かれたものにし、日本の育成者や農業者に還元していきたい」と話している。
また、GREENCOLLAR NEW ZEALAND LIMITED Managing Directorの小泉慎氏は「ニュージーランド第1号ほ場は、世界最大級の棚式(日本式)ぶどう生産用地。日本の卓越した生食用ぶどうの生産技術および育種技術と、ニュージーランドの先進的な農業手法を融合させることで、両国に経済的な利益をもたらしたい。さらに、本事業を通じてローカルコミュニティを支援し地域の発展に貢献することで、両国の文化の架け橋としての役割を果たしたい」と語っている。
GREENCOLLARの事業領域
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(140)-改正食料・農業・農村基本法(26)-2025年5月3日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(57)【防除学習帖】第296回2025年5月3日
-
農薬の正しい使い方(30)【今さら聞けない営農情報】第296回2025年5月3日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「盗人に追い銭」「鴨葱」外交の生贄にしてはならぬ農産物2025年5月2日
-
【2025国際協同組合年】情報を共有 協同の力で国際協力 連続シンポスタート2025年5月2日
-
イネカメムシが越冬 埼玉、群馬、栃木で確認 被害多発の恐れ2025年5月2日
-
九州和牛をシンガポール人に人気のお土産に 福岡空港で検疫代行サービスを開始 福岡ソノリク2025年5月2日
-
就労継続支援B型事業所を開設し農福連携に挑戦 有機農家とも業務提携 ハピネス2025年5月2日
-
宮崎ガス「カーボン・オフセット都市ガス」 を県庁などに供給開始 農林中金が媒介2025年5月2日
-
5月29日から「丸の内 日本ワインWeeks2025」開催 "日本ワイン"を学び、楽しむ3週間 三菱地所2025年5月2日
-
協同心の泉 大切に 創立記念式典 家の光協会2025年5月2日
-
【スマート農業の風】(14)スマート農業のハードルを下げる2025年5月2日
-
(433)「エルダースピーク」実体験【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年5月2日
-
約1cm程度の害虫を強力捕獲「吊るしてGET虫ミニ強力タイプ」新発売 平城商事2025年5月2日
-
農中情報システム 自社の導入・活用のノウハウを活かし「Box」通じたDX支援開始2025年5月2日
-
洗車を楽しく「CRUZARD」洗車仕様ホースリールとノズルを発売 コメリ2025年5月2日
-
戦後80年の国際協同組合年 世代超え「戦争と平和」考える パルシステム神奈川2025年5月2日
-
生協の「地域見守り協定」締結数 全市区町村数の75%超の1308市区町村に到達2025年5月2日
-
ムコ多糖症ニホンザルの臨床徴候改善に成功 組換えカイコと糖鎖改変技術による新型酵素2025年5月2日
-
エフピコ×Aコープ「エコトレー」など積極使用で「ストアtoストア」協働を拡大2025年5月2日