チャバネアオカメムシなど果樹カメムシ類県下全域で発生 愛媛県2021年10月11日
愛媛県病害虫防除所は、かんきつ、かき、キウイフルーツに果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシ)の発生を県下全域で確認。これを受け、10月6日に病害虫発生予察注意報第4号を発令した。
チャバネアオカメムシのかんきつへの加害(左)、
かきへの加害(写真提供:愛媛県病害虫防除所)
県下6か所の予察灯における果樹カメムシ類の誘殺数は、9月下旬になって平年値を大きく超える地点が多くなっている。
9月中旬時点のヒノキ樹上での果樹カメムシ寄生虫数は3.4頭と、平年の2.5頭と比較してやや多く、この虫の発生源である林野からの離脱の目安とされるヒノキ球果の口針鞘数が1球果当り25個を超える調査地点は無かった。そのため、現在も多くの個体はヒノキ球果上にとどまっているものと判断される。かんきつ、かきで園地内での果実加害が確認されている。
9月30日時点で高松地方気象台発表の1か月予報では、気温は高いとされていることから、果樹カメムシ類の活動は継続し園地への飛来が助長されるものと予想される。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇カメムシ類の飛来時期、飛来量は地域、園地により異なるため、早期発見に努める。特に台風の通過後は、園地へ多飛来する事例が多いため、見回りを強化する。
〇園地への飛来は、曇天で夜温があまり下がらない日に多くなる。
〇主に山林から飛来するため、山林に近い園地で被害が早く発生し、飛来量も多くなる傾向にある。
〇園内に飛来した成虫は集合フェロモンを放出し、同種の成虫を引き寄せるため、飛来初期の薬剤防除を徹底する。
〇飛来は日没30分後~3時間後に多くなるので防除は夕方の実施が効果的である。
〇薬剤は作物ごとの登録内容に応じて使用する。防除に当たっては、農薬使用基準(収穫前日数、使用回数等)を遵守し、風向き、薬液の散布圧等に注意し、周辺作物への飛散防止、周辺環境(魚・蚕・ミツバチなど)への配慮を徹底する。
〇飛来が続く場合は継続的な防除が必要であるが、ミカンハダニとカイガラムシ類においては薬剤の影響によるリサージェンスが起こる可能性があるので、散布後の発生には十分注意する。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(150)-改正食料・農業・農村基本法(36)-2025年7月12日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(67)【防除学習帖】第306回2025年7月12日
-
農薬の正しい使い方(40)【今さら聞けない営農情報】第306回2025年7月12日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 茨城県2025年7月11日
-
【注意報】斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 新潟県2025年7月11日
-
【注意報】果樹に大型カメムシ類 果実被害多発のおそれ 北海道2025年7月11日
-
【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 福島県2025年7月11日
-
【注意報】おうとう褐色せん孔病 県下全域で多発のおそれ 山形県2025年7月11日
-
【第46回農協人文化賞】出会いの大切さ確信 共済事業部門・全国共済農協連静岡県本部会長 鈴木政成氏2025年7月11日
-
【第46回農協人文化賞】農協運動 LAが原点 共済事業部門・千葉県・山武郡市農協常務 鈴木憲氏2025年7月11日
-
政府備蓄米 全農の出荷済数量 80%2025年7月11日
-
【'25新組合長に聞く】JA加賀(石川) 道田肇氏(6/21就任) ふるさとの食と農を守る2025年7月11日
-
【'25新組合長に聞く】JA新みやぎ(宮城) 小野寺克己氏(6/27就任) 米価急落防ぐのは国の責任2025年7月11日
-
(443)矛盾撞着:ローカル食材のグローバル・ブランディング【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月11日
-
【2025国際協同組合年】協同組合の父 賀川豊彦とSDGs 連続シンポ第4回第二部2025年7月11日
-
米で5年間の事前契約を導入したJA常総ひかり 令和7年産米の10%強、集荷も前年比10%増に JA全農が視察会2025年7月11日
-
旬の味求め メロン直売所大盛況 JA鶴岡2025年7月11日
-
腐植酸苦土肥料「アヅミン」、JAタウンで家庭菜園向け小袋サイズを販売開始 デンカ2025年7月11日
-
農業・漁業の人手不足解消へ 夏休み「一次産業 おてつたび特集」開始2025年7月11日
-
政府備蓄米 全国のホームセンター「ムサシ」「ビバホーム」で12日から販売開始2025年7月11日