精密農業の市場規模 2030年に156億米ドル到達予測2022年3月29日
グローバルインフォメーションは3月24日、市場調査レポート「精密農業の世界市場 - COVID-19の影響分析:技術(ガイダンス、リモートセンシング、可変作業技術)、提供、用途、地域(南北アメリカ、欧州、アジア太平洋、その他の地域)別 - 2030年までの予測」(MarketsandMarkets)の販売を開始した。
同レポートによると、精密農業の市場規模は、2022年の85億米ドルから年平均成長率(CAGR)7.9%で成長し、2030年には156億米ドルに達すると予測。精密農業市場の成長を牽引する要因は、人件費削減のための先端技術の急速な採用、農業分野におけるモノのインターネット(IoT)機器の採用拡大、精密農業に伴う大幅なコスト削減、気候変動と食糧需要の増加への対応、各国政府による精密農業技術の推進などが挙げられる。
精密農業市場の企業の多くは、アジア太平洋、欧州、米国などの国に製造施設と本社を構えており、精密農業関連製品は、さまざまな用途で複数の関係者に購入されている。新型コロナウイルスは、精密農業メーカー各社の経営に影響を与えただけでなく、その供給業者や販売業者の事業にも影響を及ぼした。コロナ以前と比べて輸出出荷が減少し、精密農業の国内需要が低迷。市場で事業を展開している主要企業も、2020年上半期の受注においてパンデミックの影響を目の当たりにしている。
牽引要因:人件費削減のための先端技術の急速な採用
技術の進歩に伴い、労働者の作業を自動化することで、より短時間で高い生産性を達成することができるようになった。先進技術の導入により、農家はより短時間で効率的に広い面積の農地をカバーすることができるようになる。精密農業は、農家の生産性を向上させ、労働コストを最小限に抑えることを可能にする高度な農業技術。精密農業に用いられる主な技術は、スマートセンサー、GPS、GNSS、自動操舵・誘導技術、可変量生産技術(VRT)などがある。これらの技術は、人件費を削減するだけでなく、資源を最適な方法で活用し、従来の農法で発生していた無駄を最小限に抑えることができる。
抑制要因:精密農業機器のコスト高
市場の成長を妨げる要因として、精密農業機械のコスト高がある。スマートセンサー、ドローン、VRT、GPS、GNSS、ガイダンスツール、レシーバーなど、精密農業に使用される技術や機器は、高効率かつ高額で、その設置や操作には、熟練した人材が必要となるため、農業のための資源が限られた、インド、中国、ブラジルなどの発展途上国では、新技術を用いた高額な農業ではなく、伝統的な農業が選択される傾向がある。
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