【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 広島県2022年7月12日
広島県農林水産局は、果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシ)が県内全域で発生が多くなるおそれがあるとして、7月12日に病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
果樹カメムシ類(左からチャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシ)
(写真提供:広島県西部農業技術指導所)
広島県内の5地点に設置しているチャバネアオカメムシ集合フェロモントラップの半旬(5日間)毎の誘殺数は、6月第6半旬から7月第1半旬の調査で、注意報発表年の平均が注意報を発表した平成24、26、令和2年の平均値の2.7倍(東広島市安芸津町)。また、福山市神辺町では11.4倍、庄原市東城町では5.8倍となっている。
果樹カメムシ類によるなしの被害果 (写真提供:広島県西部農業技術指導所)
チャバネアオカメムシ集合フェロモントラップの各地点の累積誘殺数(5月第1半旬から7月第1半旬)は、3地点において過去10年で最も多い。残りの2地点では、過去10年との比較で2から3番目と同程度に多くなっている。
近県では、山口県(7月4日)、岡山県(7月1日)、鳥取県(6月27日)などでも果樹カメムシ類の注意報が発表されている。
果樹カメムシ類によるなしの被害果断面(写真提供:広島県西部農業技術指導所)
広島県西部農業技術指導所では、次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)果樹カメムシ類は移動性が高く、飛来は園地間差が大きい。夕方または早朝にほ場周辺も含めて巡回し、ほ場への飛来が認められたら早急に防除する。なお、果樹カメムシ類は夜行性であるため、薬剤防除の時間帯は夕方が最も効果的。
(2)果樹カメムシ類の加害は長期間に及ぶ。継続してほ場の観察に努め、防除実施後も園地への飛来が認められる場合は、追加の防除を実施する。
(3)袋をかけていても、果実が肥大して果実袋に密着すると、袋の上から吸汁されることがあるので注意が必要。
(4)合成ピレスロイド系の農薬は天敵への影響が大きい。連用するとハダニ類、カイガラムシ類の発生が多くなるため注意する。
(5)黄色蛍光灯はチャバネアオカメムシに対して忌避効果があるため、設置している園では、薬剤防除を徹底した上で早期に点灯する。
(6)薬剤散布については、農薬使用基準(使用量・希釈倍数・使用時期・使用回数等)を遵守するとともに、周辺作物への飛散防止対策を徹底する。
(7)最新の農薬情報は、農林水産省ホームページ「農薬コーナー」の「農薬登録情報提供システムを参照。
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