【特殊報】ナス、ジャガイモにタバコノミハムシ 県内で初めて確認 香川県2022年7月13日
香川県病害虫防除所は、タバコノミハムシの発生を県内で初めて確認。これを受け、7月12日に病害虫発生予察特殊報第1号を発令した。
タバコノミハムシ成虫(写真提供:香川県病害虫防除所)
6月下旬に中讃地区のナスとジャガイモの栽培圃場で、葉を食害するハムシ類の成虫が確認された。農林水産省神戸植物防疫所に同定依頼したところ、香川県ではこれまで未確認のタバコノミハムシであることが判明した。
同種は、中央~北アメリカを原産とする外来種で、寄主植物としてタバコ、ナス、トマト、ジャガイモ、ホオズキ等のナス科作物が報告されている。国内では、タバコへの被害は未確認で、ナス、トマト、バレイショ、ホオズキ等の農作物での被害が報告されている。
2011年に、国内では群馬県で初めて発生を確認。その後、関東・東海地方を中心に分布拡大した。2019年以降は、近畿、中国地方等を中心に確認され、これまでに計22府県から発生が報告されている。
成虫は体長1.5~2.5ミリ、体型は長楕円形でやや扁平で、密な短刺毛に覆われる。体色は、やや光沢のある赤褐色で、上翅には不明瞭な黒斑を持ち、後腿節は顕著に肥大している。また、同種の成虫は、葉の片側の表皮を残して葉肉を食害したり、葉を貫通して食害するため、表皮を残して広く食害された痕や、直径1~2ミリ程度の多数の小さな白い点状の食害痕や丸い穴が観察される。
ジャガイモの被害葉(右:拡大)(写真提供:香川県病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)7月現在、ナス、ジャガイモにおいてこの虫に対する登録農薬はない。なお、主に減農薬、無農薬栽培の圃場で発生が確認されており、通常の薬剤防除を実施している圃場での被害の発生はほとんど確認されていない。
(2)近隣のナス科植物への移動を防ぐため、同種に加害された作物は、栽培終了後、速やかに
残渣を処分する。
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