植物の狙った一細胞で遺伝子発現 誘導技術を確立 龍谷大学など2023年6月9日
宇都宮大学イノベーション支援センター・工学部の友井拓実博士研究員、横浜市立大学・木原生物学研究所の爲重才覚特任助教、基礎生物学研究所超階層生物学センターの亀井保博教授、龍谷大学農学部生命科学科の別役重之准教授らの共同研究グループは、植物体の中の任意の一細胞で特定の遺伝子発現を誘導することができる技術を確立した。
図1:研究の背景
共同研究グループは、①従来よりも熱応答により特化した熱誘導性プロモーター領域(pHSP18.2v2)の発見、②ステロイドホルモン受容体融合型CRE 組換え酵素とloxP 配列の利用、③数多くの試行データからデータサイエンス的技法を用いての最適なレーザー出力値の予測、の3点を融合させることで、モデル植物であるシロイヌナズナでの再現性の高い標的一細胞遺伝子発現誘導プロトコールを確立。この手法をもとに、根の表皮細胞・皮層細胞・内皮細胞、葉の表皮細胞・葉肉細胞・孔辺細胞というさまざまな細胞種において、高い確率で狙った一細胞での遺伝子発現を誘導することに成功した。
図2:研究の成果
同手法で用いた、ヒートショックとステロイドホルモンという二重ロック機構によるゲノム組換えシステムは、研究の妨げになっていた非誘導時の望まない遺伝子発現が検出限界以下で、植物体の中の狙った一細胞でのさまざまな機能を持った遺伝子発現のON・OFF 制御とともに、一細胞レベルでのゲノム編集などに応用されることが期待される。
また、実データからのデータサイエンスに基づく解析は、細胞サイズごとの適切なレーザー出力値も予測。大小さまざまなサイズバリエーションを持つ植物細胞を実験対象にする上での重要な指針も示しており、植物を用いたオプトジェネティクスの標準プロトコールとなる。
同成果は、6月5日付で『Frontiers in Plant Science』で発表された。
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】果樹類にチュウゴクアミガサハゴロモ 農作物への被害に注意 愛知県2025年11月5日 -
【異業種から見た農業・地域の課題】小さい農家も含めて守る発想が大事 地方創生は人材から 元日本生命・坂本博氏に聞く2025年11月5日 -
11月15日の農協研究会開催迫る 「准組合員問題にどう向き合うか」 参加者を募集2025年11月5日 -
JA貯金残高 107兆2325億円 9月末 農林中金2025年11月5日 -
ジビエを食べたい!買いたい!「全国ジビエフェア」開催 農水省2025年11月5日 -
鳥取県産梨「王秋フェア」 直営飲食店舗で11日から開催 JA全農2025年11月5日 -
宮崎県産ピーマン「グリーンザウルス」×【推しの子】コラボパッケージで販売開始 JAみやざき2025年11月5日 -
JAよこすか葉山の直売所から直送「すかなごっそ 季節の野菜セット」販売中 JAタウン2025年11月5日 -
【人事異動】日本製紙(12月1日付)2025年11月5日 -
相鉄沿線で街なか装飾追加、JR原宿駅で大規模屋外広告 2027年国際園芸博覧会協会2025年11月5日 -
第1回「リサイクルテック ジャパン」に出展 サタケ2025年11月5日 -
農業機械の新製品3機種を発表 2026年より順次発売 クボタ2025年11月5日 -
佐賀県太良町と包括連携協定を締結 タイミー2025年11月5日 -
「第66回下郷農協まつり」に出展 グリーンコープ生協おおいた2025年11月5日 -
「横浜地産地消月間キャンペーン」はっしーおすすめ賞品も 横浜市2025年11月5日 -
未来のアグリ「クマ対策支援チーム」を創設2025年11月5日 -
板橋農業を未来へ「第48回板橋農業まつり」開催 東京都板橋区2025年11月5日 -
農地の脱炭素算定デジタルプロダクト「SagriVision」リリース サグリ2025年11月5日 -
地産全消「野菜生活100熊本デコポンミックス」新発売 カゴメ2025年11月5日 -
千葉ジェッツとオフィシャルパートナー契約を締結 雪印メグミルク2025年11月5日


































