クラウドカメラ活用 イチゴの生育分析で実証実験 栽培工程の効率化や安定出荷を検証 CTC2023年10月12日
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、株式会社ソラコムが提供するクラウドカメラサービス「ソラカメ」を活用して、愛知県のイチゴの新品種「愛きらり」の生育分析の実証実験を開始。愛きらりの栽培農家と協力して、圃場に取り付けたカメラでイチゴの生育状態を定点計測し、クラウド上で収集したデータを分析し最適な栽培条件を検証する。
愛知県のイチゴの新品種「愛きらり」の圃場イメージ
同実証実験は、愛知県のICT活用課題解決支援事業「AICHIXTECH(アイチクロステック)」に採択。「愛きらり」の栽培工程の効率化や出荷の安定化を図り、2024年秋からの本格的な販売開始を目指す。
愛きらりは、愛知県とJAあいち経済連が共同開発したイチゴの新品種で、果実が大粒で収穫作業の負担が少なく、収穫量も多いことから生産者の収益向上につながる品種として期待されている。イチゴは、気象条件や栽培管理によって生育や果実品質が左右されることもあり、愛知県は、県内の各地域に適した栽培管理を実施して、県全体で高品質な愛きらりの安定出荷を目指している。
今回の実証実験では、愛知県内の6つの圃場内に設置したカメラで、時間の間隔を空けて画像を撮影し、イチゴの株や葉の大きさ、果実の大きさ、色づき、数などを記録。生育や出荷実績、環境センサーで取得した気象データなどと、カメラの画像データを照合し、収穫期間中の最適な栽培環境を導き出す。
圃場に設置するソラカメ対応カメラ
圃場の撮影には、ソラコム社のクラウドカメラサービス「ソラカメ」を導入。撮影データをクラウド上に自動で保管して、スマートフォンで確認したり、遠隔操作で撮影タイミングを変更したりできる。時系列の変化や気象条件や栽培管理の異なる圃場毎の違いを比較し、開花から収穫するまでの日数や肥大の程度、出荷基準に満たない果実の発生頻度など、形状の変化をデータ上で閲覧することができるため、より精度の高い分析が可能になる。
CTCは、カメラの設置やデータの収集と加工、愛知県や生産者へのアプリのトレーニングを提供。今回の実証実験で収集したデータを元にして、最適な栽培環境を探り、栽培工程の効率化につなげる。
◎実証実験の概要
目的:「愛きらり」の最適な栽培条件の分析
期間:9月~12月
場所:愛知県内の圃場6か所
<内容>
①1圃場当たり、ソラカメ対応カメラ2台を設置
②圃場を撮影、クラウド環境上でデータを管理
③スマートフォンアプリでデータを確認
④出荷量や栽培管理、環境データなどと、撮影した生育データを組み合わせ、最適な栽培条件を解明する
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