【注意報】キャベツにチョウ目幼虫 本島南部地域で多発のおそれ 沖縄県2023年12月6日
沖縄県病害虫防除技術センター所は、キャベツにチョウ目幼虫(モンシロチョウ、ハスモンヨトウ)の発生が沖縄本島(南部地域)で多発のおそれがあるとして、11月29日に令和5年度病害虫発生予察注意報第5号を発令した。
左上:モンシロチョウ(成虫)(写真提供:沖縄県植物防疫協会)、
上中:モンシロチョウ(卵)(写真提供:沖縄県植物防疫協会)、
右上:モンシロチョウ(幼虫)(写真提供:沖縄県病害虫防除技術センター)、
左下:ハスモンヨトウ(成虫)(写真提供:沖縄県植物防疫協会)、
下中:ハスモンヨトウ(卵塊とふ化した幼虫)(写真提供:沖縄県病害虫防除技術センター)、
右下:ハスモンヨトウ(幼虫)(写真提供:沖縄県植物防疫協会)
沖縄県病害虫防除技術センター所によると、沖縄本島(南部地域)における11月のほ場調査の結果、チョウ目幼虫の寄生虫数は0.92頭株平年0.13頭株、発生ほ場率60.0%(平年26.0となり、平年および過去2年間の推移と比べ多発生となった。今後は暖冬の予報もあり、発生の増加が懸念されることから注意報を発令した。
モンシロチョウの成虫は体長約20ミリ、翅を開いた大きさは50~60ミリで全体に白色であるが、前翅に2個、後翅に1個の黒色斑紋がある。卵は高さ約1ミリの黄色で、葉裏に1個ずつ点在して産み付けられる。幼虫は緑色で5齢を経過すると体長30ミリ程になり、その後葉裏で蛹となる。
年間7~8世代を繰り返し、特に3月~6月、10月~11月に発生が多い。幼虫の食害は主に外葉であるが、多発すると芯部も食害する。結球後の食害は肥大を阻害する。
ハスモンヨトウの成虫は体長15~20ミリ、翅を開いた大きさは40ミリ前後で夜間に活動する。卵は数百個が卵塊として葉上に産み付けられ、鱗毛で覆われる。ふ化した幼虫は集団で葉を食害し、2齢になると分散をはじめる。
幼虫は体色の変化が著しく、灰緑色から暗褐色など様々。6齢を経過すると体長50ミリ程になり土中で蛹となる。幼虫は多食性で、葉菜類、果菜類、根菜類など多くの作物を加害する。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
モンシロチョウ
〇発生源となりうるアブラナ科雑草の除去および、収穫後の残さ処理に努める。
〇若齢幼虫への薬剤効果が高いため、早期発見に努め防除する。
〇若齢幼虫は葉裏にいるので、薬剤はできるだけ葉裏に散布する。
〇多数の天敵が存在するため、天敵に影響の少ない選択性殺虫剤を使用する。
ハスモンヨトウ
〇発生源となりうる雑草の除去および、収穫後の残さ処理に努める。
〇ふ化した若齢幼虫の集団や卵塊を発見したら、葉を切り取って処分する。
〇若齢幼虫への薬剤効果が高いため、早期発見に努め防除する。
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