蒲郡市で官民合同「地域CCUプロジェクト」展開 収集したCO2でハウスみかん栽培実証実験2024年2月22日
愛知県蒲郡市と竹本油脂株式会社、Niterra グループ日本特殊陶業株式会社、株式会社新東通信の4者は、サーキュラーエコノミーの実現を目指した官民合同の「地域CCUプロジェクト」を展開。蒲郡市内の工場で製品製造過程において排出されたCO2を回収・運搬して、ハウスみかん栽培に再活用する実証実験を開始する。
同プロジェクトでは、竹本油脂亀岩工場から排出されるCO2を回収し、日本特殊陶業の持つ回収技術で、流通用ドラム缶に回収。中部共栄運輸が愛知県農業総合試験場常緑果樹研究室に輸送する。輸送されたCO2は、ハウスみかんの成長促進用のガスとして実証実験に再活用される。なお、出来上がったハウスみかんは、CO2を再活用した商品の社会的な価値の検証をするために使われる。
愛知県農業総合試験場園芸研究部常緑果樹研究室では、ハウスみかんの栽培において高収量な生産物を得るため、豊橋技術科学大学の技術協力のもと、ハウス内の温度やCO2濃度の制御に関する試験を行っている。締め切った冬季のハウスでは、作物の光合成に必要なCO2が不足しがちであるため、現状では、灯油を燃焼させて発生する CO2を利用。この方法に替わり、蒲郡市内の工場で発生するCO2を回収し、農場に提供するサプライチェーンを構築することで、地域のカーボンニュートラルに貢献する持続可能な施設農業の確立を目指す。
CO2を再利用するハウス
また、履歴管理システムを導入することで、CO2回収と供給の履歴を残し、最適な提供頻度を見出していき、ゆくゆくは地域のCO2の需要と供給を可視化するデータベースを作り、地域の中でCO2がとり扱いやすくなることをめざす。
同実証は2月~6月にかけて、週10kgのCO2を回収し、愛知県農業総合試験場で再活用する。今後は2024年から2025年にかけて、ハウスみかんの育成のほか、多用途に再活用すること、CO2の小規模販売トライアルの実施を予定。さらに、2030年にはブルーカーボンやメタネーションへのCO2展開も見据え、サーキュラーエコノミーの実現に向けて、年間10万トンのCO2削減を目指す。
各者の役割
◎各者の役割
<蒲郡市>
サーキュラーシティ実現に向けた市民や事業者への情報発信、並びに、賛同者の拡大を目指す
<竹本油脂>
排出設備、場所の提供を通じ、CO2を削減する取り組みを促進
<日本特殊陶業>
CO2の回収を通じ、CO2の再活用を推進
<新東通信>
サーキュラーシティづくりに貢献するために、蒲郡市と共創
<愛知県農業総合試験場>
CO2がハウスみかんの生育や果実にどのような影響を与えるのかを調査
<豊橋技術科学大学>
CO2利用(植物成長へ使われた量)の計測、みかん樹体の光合成への影響を調査
<中部共栄運輸>
竹本油脂亀岩工場で回収されたCO2を、愛知県農業総合試験場まで運搬
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