【特殊報】トマトキバガ 県内で初めて確認 鳥取県2024年6月13日
鳥取県病害虫防除所は、トマトキバガの発生を県内で初めて確認しことから、6月11日に令和6年度病害虫発生予察特殊報第1号を発令した。
鳥取県病害虫防除所によると、6月7日に園芸試験場内に設置した性フェロモントラップに誘殺されたチョウ目成虫を同定したところ、同日、鳥取県で未発生のトマトキバガと同定された。現在のところ、県内での農作物被害は確認されていない。
トマトキバガは2021年に熊本県で初めて確認され、その後、38道府県で誘殺が確認されている。
成虫は翅を閉じた状態で体長約5mm(開張約10mm)で、前翅は灰褐色地に黒色斑が散在し、後翅は一様に淡黒褐色。幼虫の体長は、終齢幼虫で約8mm、体色は淡緑色~淡赤白色で、前胸の背面後方に細い黒色横帯がある。
主な寄主植物はトマト、ナス、ピーマン、バレイショなどのナス科植物で、マメ科のインゲンマメも寄主植物として確認されている。
1年に複数の世代が発生し、繁殖力が高い。卵から成虫になるまでの期間は24~38日程度で、気温が低いと生育期間はさらに伸びる。成虫は夜行性で、日中は葉の間に隠れていることが多く、雌は一生のうちに平均で約260個の卵を寄主植物の裏面などに産み付ける。
トマトでは、幼虫が茎葉の内部に潜孔し、食害部分は表面だけが残り白~褐変した外観となる。また、果実へも幼虫が食入し、穿孔痕が生じるとともに食害部分の腐敗が生じ果実品質が著しく低下する。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇ほ場内をよく見回り、早期発見に努める。本虫と疑われる幼虫を発見した場合には、速やかに鳥取県病害虫防除所に連絡する。
〇発生を確認した場合は、表を参考にして登録のある殺虫剤により防除を行う。薬剤散布にあたっては、最新の農薬登録情報を確認し、薬剤抵抗性の発達を防ぐため、系統が異なる薬剤のローテーション散布を行う。
〇発生を拡大させないため、被害葉や被害果実をほ場に放置せず、土中深くに埋没するか、ビニール袋などに入れて密閉し、寄生した成幼虫を全て死滅させた後に処分するなど、適切に処理する。
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