【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 福島県2024年7月10日
福島県病害虫防除所は、水稲に斑点米カメムシ類が県内全域で多発のおそれがあるとして、7月10日に令和6年度病害虫発生予察注意報第2号を発令した。
左上・写真1:アカスジカスミカメ
右上・写真2:ホソハリカメムシ
左下・写真3:アカヒゲホソミドリカスミカメ
右下・写真4:クモヘリカメムシ(全ての写真提供:福島県農業総合センター)
福島県病害虫防除所によると、水田畦畔雑草すくい取り調査の結果、6月下旬、7月上旬ともに斑点米カメムシ類成虫の発生地点割合が平年より高く、うち発生程度の高いほ場の割合も高くなった。
7月上旬調査の結果、1地点当たりの平均すくい取り数はアカスジカスミカメ(写真1)、ホソハリカメムシ(写真2)、アカヒゲホソミドリカスミカメ(写真3)、オオトゲシラホシカメムシが平年より多く、クモヘリカメムシ(写真4)も確認されている。
仙台管区気象台が、7月4日に発表した3か月予報によると、8月の気温は平年より高いと予想。すでに高温により水稲の生育が早まっており、防除適期である出穂期、乳熟期(出穂期の7~10日後)が早まることが予想される。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
<出穂期前>
(1)イネ科雑草は、カメムシの重要な発生源となる。イネ科雑草が出穂する前に畦畔や周辺の除草を徹底し、カメムシの密度を抑制する。
(2)水稲の出穂以降の畦畔除草は、カメムシを水田に追い込むことになるため、畦畔除草は出穂10日前までに終わらせる。
(3)イネ科雑草やイヌホタルイ等のカヤツリグサ科雑草の穂は主要加害種であるアカスジカスミカメの産卵場所となるため、水田内の雑草管理を徹底すること。
<出穂期以降>
(1)カメムシは、水稲が出穂すると水田に侵入するため、出穂の早い水田に加害が集中する。地域内で出穂の早い水田では、カメムシの侵入に注意し、出穂期以降に水田内でカメムシの発生が認められた場合は薬剤防除を行う。
(2)散布剤による防除は、加害種がカスミカメムシ類(アカスジカスミカメ、アカヒゲホソミドリカスミカメ)の場合は、乳熟期(出穂期の7~10日後)に1回、その7日後頃に1回の2回散布が基本。クモヘリカメムシの場合は、出穂期から穂揃期に1回、その10日後頃に1回の2回散布を基本とする。
(3)水面施用剤を使う場合は、穂揃期~乳熟期に湛水状態で散布し、7日以上止水すること。その後多発が予想される場合は、散布剤により追加防除を行う。
(4)水面施用剤はクモヘリカメムシ等の大型のカメムシに対しては防除効果が劣ることがあるため、液剤や粉剤を使用する。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(146)-改正食料・農業・農村基本法(32)-2025年6月14日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(63)【防除学習帖】第302回2025年6月14日
-
農薬の正しい使い方(36)【今さら聞けない営農情報】第302回2025年6月14日
-
群馬県の嬬恋村との国際交流(姉妹)都市ポンペイ市【イタリア通信】2025年6月14日
-
【特殊報】水稲に特定外来生物のナガエツルノゲイトウ 尾張地域のほ場で確認 愛知県2025年6月13日
-
【注意報】りんごに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 岩手県2025年6月13日
-
SBS輸入 3万t 6月27日に前倒し入札2025年6月13日
-
米の転売 備蓄米以外もすべて規制 小泉農相 23日から2025年6月13日
-
46都道府県で販売 随意契約の備蓄米2025年6月13日
-
価格釣り上げや売り惜しみ、一切ない 木徳神糧が声明 小泉農相「利益500%」発言や米流通めぐる議論受け2025年6月13日
-
担い手への農地集積 61.5% 1.1ポイント増2025年6月13日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】生産者米価2万円との差額補填制度を急ぐべき2025年6月13日
-
井関農機 国内草刈り機市場を本格拡大、電動化も推進 農機は「密播」仕様追加の乗用田植え機「RPQ5」投入2025年6月13日
-
【JA人事】JA高岡(富山県)松田博成組合長を新任(5月24日)2025年6月13日
-
【JA人事】JAけねべつ(北海道)北村篤組合長を再任(6月1日)2025年6月13日
-
(439)国家と個人の『食』の決定権【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年6月13日
-
「麦とろの日」でプレゼント 東京のららぽーと豊洲でイベントも実施 JA全農あおもり2025年6月13日
-
大学でサツイマイモ 創生大学と畑プロジェクト始動 JA全農福島2025年6月13日
-
JA農機の成約でプレゼントキャペーン JA全農長野2025年6月13日
-
第1回JA生活指導員研修会を開催 JA熊本中央会2025年6月13日