【注意報】ナシ、ブドウなどに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 三重県2024年7月17日
三重県病害虫防除所は、ナシ、ブドウ、かんきつ類、カキ等果樹類に果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ・ツヤアオカメムシ・クサギカメムシ)が県内全域で多発のおそれがあるとして、7月16日に令和6年度病害虫発生予察注意報第5号を発令した。
三重県病害虫防除所によると、予察灯(畑・松阪市)における6月第6半旬から7月第2半旬の誘殺数は、チャバネアオカメムシでは2085頭(平年441頭)、ツヤアオカメムシでは528頭(平年83頭)、クサギカメムシでは622頭(平年60頭)と、いずれも過去10年で最も多い状況(図1、図2)。また、予察灯(御浜町)における6月中旬から下旬の誘殺数は、チャバネアオカメムシでは4323頭(平年5441頭)で、過去10年間で3番目に多い。ツヤアオカメムシでは385頭(平年94頭)と多い状況にある(図3、4)。
フェロモントラップにおける6月第3週から第4週のチャバネアオカメムシの誘殺数は、山地(津市白山町川口)では1786頭(平年592頭)、中間地(津市白山町二本木)では1519頭(平年752頭)、平地(松阪市嬉野川北町)では348頭(平年98頭)といずれも多い。
御浜町に設置したフェロモントラップにおける6月下旬のチャバネアオカメムシの誘殺数は957頭(平年227頭)と多い状況。また、ナシ、ブドウ、かんきつ類の一般園地では県内全域で飛来が確認されている。
気象庁が7月11日に発表した1か月予報によると、気温は高い見込みで、果樹カメムシ類の活動が活発になる可能性がある。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇飛来数は、園地による差が大きい傾向がある。夜間の照明等への飛来を参考にし、園地を見回り、飛来を確認したら防除を行うこと。
〇過去に飛来が多かった園地では特に注意する。
〇近隣園地と散布日を合わせるなど、広域で一斉防除すると効果が高くなる。
〇ナシ、ブドウ等収穫期間近の品目では、収穫前日数に注意して散布を行う。
〇合成ピレスロイド系の薬剤を連続して散布することで、ハダニ類、カイガラムシ類の発生が多くなる傾向があるため注意する。薬剤は農薬情報検索システム、三重県農薬情報システムで調べることができる。
図1:予察灯(松阪 におけるチャバネアオカメムシ誘殺数 推移
図2:予察灯(松阪 におけるツヤアオカメムシ誘殺数推移
図3:予察灯(御浜町)におけるチャバネアオカメムシ誘殺数推移
図4:予察灯(御浜町)におけるツヤアオカメムシ誘殺数推移
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