【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 岩手県2024年7月17日
岩手県病害虫防除所は、水稲に斑点米カメムシ類が県下全域で多発のおそれがあるとして、7月16日に令和6年度病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
写真1:イタリアンライグラスに群生するアカスジカスミカメ成虫(提供:岩手県病害虫防除所)
岩手県病害虫防除所によると、基準圃場(北上市:イタリアンライグラス主体の雑草地)では、7月に入ってからアカスジカスミカメ成虫(写真1)などカスミカメムシ類成幼虫の発生が急激に増加している。
県内の水田では、6月中旬から斑点米カメムシ類の多発傾向が続いており、7月上旬の水田畦畔すくい取り調査(40圃場)の結果、斑点米カメムシ類の発生圃場率は62.5%(平年47.2%)で平年より高く、発生圃場における平均捕獲虫数は15.1頭(平年7.8頭)で平年より多い。
水田畦畔の草刈りが実施された場合でも、出穂したイネ科雑草の刈り残しがある圃場は、斑点米カメムシ類の発生圃場率が高く発生量は非常に多くなる傾向にある。
県内の水稲の出穂期は平年より早まると予測されるため、同防除所は次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇水稲出穂期に本田内へ侵入するカメムシ類の密度を低下させるため、水稲の出穂15~10日前までに水田畦畔や雑草地、農道の除草を徹底する。
〇地域内にイネ科雑草が残されていると、カメムシ類の発生源となり近隣の圃場に侵入するため、草刈りは地域一斉に行う(写真2)。
〇水田内雑草のノビエ、シズイ、ホタルイ類は、アカスジカスミカメの発生源となって被害を助長するため、これら雑草がある圃場では水田内の除草を徹底する。
写真2:農道の雑草管理状況。農道右側に群生するイタリアンライグラスは、アカスジカスミカメの重要な発生源となるため、地域的な雑草管理が重要(提供:岩手県病害虫防除所)
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日