カンキツの高品質果実生産技術「NARO S.マルチ」管理導入支援アプリを開発 ヘッドウォータース2025年5月22日
AIソリューション事業を手掛けるヘッドウォータースは、農研機構が開発したカンキツの高品質果実生産技術「シールディング・マルチ栽培」(NARO S.マルチ)における管理導入支援アプリケーションを開発した。
NARO S.マルチは、温州ミカンなどの果実に適度な乾燥ストレスを与えることで、高糖度・高品質な果実の安定生産を実現する栽培技術。導入にあたっては、園地の排水性診断や専用資材の施工が必要で、導入後も気象や土壌の状況に応じた適切な灌水判断が求められる。
この技術は、農林水産省が推進した令和3年度補正予算による「スマート農業技術の開発・実証・実装プロジェクト」の一環として実施された「カンキツ輸出に向けた高糖度果実安定生産技術と鮮度保持技術の確立(JPJ011397)」のカンキツ輸出コンソーシアムが主体となり現場への導入・活用が進められた。
同社は、同コンソーシアムの一員として「NARO S.マルチ」の導入・管理作業を支援することを目的に、生産者がiPhoneから利用できるWebアプリケーションを開発。同アプリは、診断・判断・管理の各プロセスを支える機能を備え、現場の技術活用を円滑にするツールとして設計されている。
同アプリには、生産者同士や技術指導員との間で果実の成長状況や診断結果を共有できる機能が備わっているが、こうしたデータのやりとりを安心して行うには柔軟性・拡張性・セキュリティ性を兼ね備えた認証基盤の導入が不可欠となる。
同社はこの基準を満たす情報共有環境を構築するため、Microsoft社のクラウド型認証基盤「Azure Active Directory B2C(Azure AD B2C)」を採用。Azure AD B2Cは、標準的な認証プロトコル(OAuth 2.0やOpenID Connect)への対応に加え、ユーザー管理やアクセス制御を安全かつスムーズに行えることが特長となる。
今回のように、複数アカウントによる情報共有を前提としたWebアプリケーションにおいては、認証の信頼性と柔軟な設定が可能なAzure AD B2Cが最適であると判断し、ヘッドウォータースのクラウド実装に関する専門知識と技術力をいかして実装した。
また、同アプリは農業現場における使いやすさを重視し、スマートフォンから直感的に操作できるユーザーインターフェースを採用した。入力や診断の手順はシンプルかつ視覚的に分かりやすく構成され、ICT(情報通信技術)に不慣れな利用者でも迷わず操作できる。
各機能は現場の作業動線や判断フローに沿って配置されており、必要な情報にすばやくアクセスできる設計。ユーザー体験を重視したUX設計により、導入前の検討から導入後の管理までを一貫して支援できるアプリとして、現場での活用が期待される。
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