IoTスマート農業ロボット開発のレグミン社へ出資 食の未来ファンド2021年1月4日
国内ベンチャーキャピタル初の「フードテック特化型」ファンドの食の未来1号投資事業有限責任組合(食の未来ファンド)を運営するkemuri venturesは、IoTスマート農業ロボット開発の(株)レグミン(静岡県駿東郡)への投資を実行した。
農業は変革期を迎え、後継者不足や育成の難しさに対し、ロボットや人工知能を活用することが望まれている。レグミンはロボットに任せきりの機械的・工業的な農業ではなく、「ロボットと人が協業して野菜を作る」ことをコンセプトに展開。同社は、若者が農業に参画しないのは、「収益性の低さ」「高負荷な労働環境」「新規就農の難しさ」の3つが主な課題だと考えている。
多くの農家は労働時間の割に収益性が低く、重労働である上、農機具にまつわる事故など、労働環境に対するイメージもよくない。一方、こうした課題を受容し、農業に従事したいと考える若者も少なくないが、実際の就農となると初期の設備投資や知識の習得など、なかなか容易でないのが実態だ。そこで同社は、農作業を効率化するための自律走行型ロボットと画像解析を用いた作物育成支援システムを構築。ロボットを活用することで、農家の作業負担を大幅に軽減し、生産性の向上を図る。また、作物の画像解析を自動で行い、病気や害虫の早期発見、適切な農薬散布タイミングのアドバイスなどにより、知識の少ない新規就農者でも一定の品質で作物を育成することが可能になる。
レグミンの代表取締役、野毛慶弘氏は「日本の豊かな食文化を守るため、第一弾として生産現場の人手不足の課題をテクノロジーの力で解決したい。フード業界の変革の移り変わりは早く、課題は多岐にわたっており、これらの課題を解決するためには、生産から消費まで様々なソリューションが必要。食の未来ファンドを中心に他のフードテックスタートアップと意見交換や議論を重ねることで、より良いプロダクトを作れると確信している」とコメント。また、食の未来ファンド代表パートナーの岡田博紀氏は「食の未来ファンドの想い・ミッションの一つに、生産性と収益性の向上による『食ビジネスの人材不足を解消』がある。レグミン社を応援することは、食の未来ファンドのミッションに繋がると期待している。レグミン社の優秀な30代の経営チームを、フードテック特化型ファンドらしく、経営面と事業面でサポートしていく」と話している。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(140)-改正食料・農業・農村基本法(26)-2025年5月3日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(57)【防除学習帖】第296回2025年5月3日
-
農薬の正しい使い方(30)【今さら聞けない営農情報】第296回2025年5月3日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「盗人に追い銭」「鴨葱」外交の生贄にしてはならぬ農産物2025年5月2日
-
【2025国際協同組合年】情報を共有 協同の力で国際協力 連続シンポスタート2025年5月2日
-
イネカメムシが越冬 埼玉、群馬、栃木で確認 被害多発の恐れ2025年5月2日
-
九州和牛をシンガポール人に人気のお土産に 福岡空港で検疫代行サービスを開始 福岡ソノリク2025年5月2日
-
就労継続支援B型事業所を開設し農福連携に挑戦 有機農家とも業務提携 ハピネス2025年5月2日
-
宮崎ガス「カーボン・オフセット都市ガス」 を県庁などに供給開始 農林中金が媒介2025年5月2日
-
5月29日から「丸の内 日本ワインWeeks2025」開催 "日本ワイン"を学び、楽しむ3週間 三菱地所2025年5月2日
-
協同心の泉 大切に 創立記念式典 家の光協会2025年5月2日
-
【スマート農業の風】(14)スマート農業のハードルを下げる2025年5月2日
-
(433)「エルダースピーク」実体験【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年5月2日
-
約1cm程度の害虫を強力捕獲「吊るしてGET虫ミニ強力タイプ」新発売 平城商事2025年5月2日
-
農中情報システム 自社の導入・活用のノウハウを活かし「Box」通じたDX支援開始2025年5月2日
-
洗車を楽しく「CRUZARD」洗車仕様ホースリールとノズルを発売 コメリ2025年5月2日
-
戦後80年の国際協同組合年 世代超え「戦争と平和」考える パルシステム神奈川2025年5月2日
-
生協の「地域見守り協定」締結数 全市区町村数の75%超の1308市区町村に到達2025年5月2日
-
ムコ多糖症ニホンザルの臨床徴候改善に成功 組換えカイコと糖鎖改変技術による新型酵素2025年5月2日
-
エフピコ×Aコープ「エコトレー」など積極使用で「ストアtoストア」協働を拡大2025年5月2日