バイオスティミュラント資材開発のアクプランタ 1.5億円を資金調達2022年4月21日
植物の高温・乾燥耐性を高めるバイオスティミュラント資材を開発するアクプランタ株式会社は、農林中金イノベーション投資事業有限責任組合、KHネオケムおよびSMBCベンチャーキャピタル6号投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資を実施。プレシリーズAラウンドのファーストクローズで約1.5億円を資金調達した。
農林中金イノベーションなど3社から資金調達を実施
アクプランタは、植物を様々な環境ストレスから守るバイオスティミュラント資材を開発するアグリバイオスタートアップ。
バイオスティミュラント資材は、植物やその周辺環境が本来持つ自然な力を活用することで、植物のストレスへの耐性、収量と品質、収穫後の状態及び貯蔵などについて、植物に良好な影響を与える資材群。農業分野で気候変動の影響や減農薬・減化学肥料意識の高まりを背景に、欧米を中心に世界中で利用ユーザーが急速に増加している。
現在は、同社創業者の金鍾明氏が理化学研究所の研究員時代に、植物の環境ストレスとエピジェネティクスに関する研究を通して発見した「酢酸が植物の乾燥耐性を高める」メカニズムを基に開発したバイオスティミュラント資材「Skeepon(スキーポン)シリーズ」を販売している。
「Skeepon」は、植物に投与することで、植物自身が乾燥・高温耐性を高め、過酷な環境下でも生育を維持。植物のロスを減らすことができる。2019年から日本国内での販売を始め、現在までに累計1万リットル以上を販売。全国の農家やゴルフ場を中心に利用されている。
同社は、バイオスティミュラント資材の開発や植物分野における研究開発を通して、世界的に課題とされている異常気象による植物資源生産へのダメージ、飢餓、栄養失調などの食糧問題の解決を目指している。また、砂漠の緑化や森林の回復による環境保全、節水による天然資源の効率利用、植物の生産管理コストの低減に貢献していく。
今回の資金調達は、海外展開をより一層加速することを念頭に、海外での製品開発とグローバルなチーム体制の構築を主な目的としている。CXO候補、海外事業開発担当者、様々な関連分野における研究者をはじめ様々なポジションで積極的に採用し、組織基盤の強化に取り組む。
プレシリーズAラウンドで引受先の農林中央金庫 デジタルイノベーション推進部 部長代理の白石博朗氏は「今回の出資がJAグループとの連携を通じ国内外の農業の持続可能な発展に貢献するものとなり、今後その技術が世界に飛躍することを楽しみにしている」とコメントしている。
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