島根県大田市 三瓶山麓で有機米を初収穫 報告試食会を開催 三菱マヒンドラ農機2024年11月29日
島根県大田市と三菱マヒンドラ農機は、有機米の産地づくりに関する連携協定を2024年に締結し、同市の中山間地域で紙マルチ田植機を使った有機米の栽培を実施。この取り組みで有機米が初収穫されたことを受け、11月28日に報告試食会を実施した。
収穫した有機米を手にする百姓天国の三島代表理事
大田市と三菱マヒンドラ農機は5月に有機米の産地づくりに関する連携協定を締結。国立公園三瓶山麓で紙マルチ田植機を使用した有機米の栽培に協力して取り組んでいる。連携協定初年度の今年は、三瓶地区の5経営体(2.53ha)がこの取り組みに参加し、同機を利用した有機米栽培を実施した。
大田市役所で開かれた報告試食会では、島根県西部農林水産振興センターの久泉技師が、今年の栽培結果について報告。収量は332kgで過去5年と比較して増収であったこと、また、食味は4経営体で80を超える平均81の高スコアとなり、反収・食味ともに例年以上の成果を得たことを発表した。今回栽培された有機米は生協などで販売が予定されている。
続いて、今年の実証栽培に参加した農事組合法人百姓天国の三島代表理事が「今まで様々な雑草対策を行ってきたが、なかなかこれといった効果が出なかった。紙マルチは課題となる点もあったが、除草作業が不要になるメリットは非常に大きかった。また、保水力がない圃場や農業用水が少ない場所でも栽培できるので、面積拡大が容易な点も大きなメリット。有機面積拡大の大きな推進力になる」と、紙マルチ栽培について評価や今後の規模拡大の意欲について話した。
初収穫したお米を試食する楫野市長(左)と三菱マヒンドラ農機 の齋藤社長
その後、大田市の楫野弘和市長と三菱マヒンドラ農機の齋藤徹社長が、大田市温泉津町の椿窯で作られた茶碗に盛られた有機米を試食。平安時代の文徳天皇も「これは甘露なお米だ」と評価したという三瓶の有機米について「ご飯だけで食べても甘くて本当に美味しい」と舌鼓を打った。
今年度の取り組みについては、今後もデータ収集などを続け、得られたデータは来年度以降の生産に生かしていく。大田市と三菱マヒンドラ農機は今後も有機米の産地拡大に協力して取り組み、付加価値の高い有機米の安定生産実現を通じて、持続可能な地域社会構築に取り組む。
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