生産資材:年頭あいさつ2015
染 英昭 氏(日本農業機械化協会会長)2015年1月1日
平成27年の年始にあたり、農業関連団体から農業協同組合新聞・JAcomに寄せられた年頭のごあいさつを紹介します。
農作業安全
全国共通の標準講習を試行
新年明けましておめでとうございます。
昨年の我が国農業は、高齢化と担い手不足による耕作放棄地の増加が続き、ますます厳しいものとなりました。
一方、大規模経営者の中には、生産性や品質の向上、6次産業化の取組みのほか、情報通信技術(ICT)を導入し効果を挙げる事例がみられます。
国は、ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用した新たな農業を実現するスマート農業の開発と普及に取組んでいます。
ICTは、経営の企画や分析、生産工程や圃場・作物の管理、生産履歴情報の提供等に貢献し、農業生産や農業経営のあり方を大きく変えると期待されていることから、本会は、昨年12月に農業機械化フォーラム「情報通信技術(ICT)を農業経営に活かす」を開催し、ICTの現状や将来像、課題等について共通認識を深めました。
◇ ◇
本会は一昨年4月、省エネ性能の高い農業機械・施設を普及するため省エネルギー性能認証表示制度を創設しました。昨年8月には国の事業を受託し、乗用トラクター(30PS 未満)、同(60PS 以上)と自脱型コンバインのテストコードの策定に着手しました。今後は、既設のテストコードにより乗用トラクター(30PS 以上60PS 未満)と穀物乾燥機(6t 以下)に省エネ基準を設定し省エネ型農業機械の普及を図る考えです。
◇ ◇
昨年4月、農林水産省が公表した農作業死亡事故調査結果(H24 年分)は350件と3年続きで減少しましたが、就業者10万人当たりの死亡者数は他産業より高くなっています。
本会は、全国共通基準で講習し認定する安全管理者講習(経営者向け)とオペレータ安全講習(新規就農者や女性向け)を検討してきました。今後は全国で実施中の安全講習等を参考に標準講習を試作し平成27 年度に試行したいと考えています。
◇ ◇
本会は昨年3月、中古農機の利用拡大を図るため中古農業機械査定士制度を創設しました。講習と検定試験により本邦初の査定士が誕生する予定です。
本会は関係販売整備店と連携した農機盗難情報共有システムにより盗難機体の発見や横流れ抑止を図っています。昨年税関は盗難農機の車台番号により不正輸出のチェックが可能となりました。盗難抑止活動に皆様のご協力をお願いします。
本年も農業機械化・施設化に尽力される皆様のご発展とご健勝を心よりお祈り申し上げます。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(146)-改正食料・農業・農村基本法(32)-2025年6月14日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(63)【防除学習帖】第302回2025年6月14日
-
農薬の正しい使い方(36)【今さら聞けない営農情報】第302回2025年6月14日
-
群馬県の嬬恋村との国際交流(姉妹)都市ポンペイ市【イタリア通信】2025年6月14日
-
【特殊報】水稲に特定外来生物のナガエツルノゲイトウ 尾張地域のほ場で確認 愛知県2025年6月13日
-
【注意報】りんごに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 岩手県2025年6月13日
-
SBS輸入 3万t 6月27日に前倒し入札2025年6月13日
-
米の転売 備蓄米以外もすべて規制 小泉農相 23日から2025年6月13日
-
46都道府県で販売 随意契約の備蓄米2025年6月13日
-
価格釣り上げや売り惜しみ、一切ない 木徳神糧が声明 小泉農相「利益500%」発言や米流通めぐる議論受け2025年6月13日
-
担い手への農地集積 61.5% 1.1ポイント増2025年6月13日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】生産者米価2万円との差額補填制度を急ぐべき2025年6月13日
-
井関農機 国内草刈り機市場を本格拡大、電動化も推進 農機は「密播」仕様追加の乗用田植え機「RPQ5」投入2025年6月13日
-
【JA人事】JA高岡(富山県)松田博成組合長を新任(5月24日)2025年6月13日
-
【JA人事】JAけねべつ(北海道)北村篤組合長を再任(6月1日)2025年6月13日
-
(439)国家と個人の『食』の決定権【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年6月13日
-
「麦とろの日」でプレゼント 東京のららぽーと豊洲でイベントも実施 JA全農あおもり2025年6月13日
-
大学でサツイマイモ 創生大学と畑プロジェクト始動 JA全農福島2025年6月13日
-
JA農機の成約でプレゼントキャペーン JA全農長野2025年6月13日
-
第1回JA生活指導員研修会を開催 JA熊本中央会2025年6月13日